親を見て育つ
子ども達が生きていくのも、なかなか大変です
進学したくても親がお金を出してくれないので、自分で入学金と初年度の授業料を貯めようと、高校3年間アルバイトをしていた子どもがいました
銀行に行く時間が取れないので、そのお給料を貯金してもらうために、毎回親に預けていました
夏休みのある日、自分が入金に行こうと通帳を手にします
通帳を見ても今までの入金の記載がないので、銀行に行って確認しましたが、全く預けられていませんでした
アルバイト代全額を、親に使われたのです
それが発覚してからのアルバイト代は自分が管理して、自動車学校の授業料と車のお金を貯めました
その子は今春、進学を諦めて就職しました
アルバイトをして貯めたお金を、机の引き出しに隠して入れていたのを、親に盗まれた子もいます
親を問い詰めると、返してくれたそうです
でも翌日から、起こすことも食事を作ることも、全くしなくなったそうです
もちろん、学費を支払うこともしてもらえません
その子は貯めたアルバイト代を今年度の授業料に充てて、来年度から通信制に転校することにしました
働かないと、学費が払えないからです
「何があっても、高校は卒業するよ」
それは、入学の時の私との約束です
健気に守ろうとしています
その子達が慕うのは、19歳の男子です
父親の再婚相手に、虐めを受けて育ちました
「小さい時から、母親の連れ子はおやつを食べても、自分にはおやつがなかった」と、私が焼いたホットケーキを食べながら、ポツリと呟く子でした
父親のDVが理由で親から引き離されて、高校までを施設で暮らした子です
この子達が結婚して、父親になったら…
きっと、家族を大切にするでしょう
私の周りの『今どきの子ども達』は、自分の足元と自分の未来を、しっかり見つめています