個性と受け止めて
60代前半  山口県
2016/12/10 13:57
個性と受け止めて
飼い犬の爪を切ってもらいに、動物病院に行きました
 
駐車場は、満車状態
 
やっと車を停めて、受付に診察券を出します

どれくらい待つか、聞きました
「5番目ですよ」
「駐車場で待ちます」
と言った後に、思い出して付け加えました

「いつも通り、女医さんでお願いします」

虐待を受けて育ったので、気の小さい犬です

他の犬も家族以外の男性も、怖がって逃げ回ります

「看護師が切ったので良ければ、すぐ対応できますよ」と言っていただけたので、即座にお願いしました


駐車場の車で口輪を付けて待っていると、看護師さんに呼ばれました

「ここで切りましょう」
え?
駐車場で?

「わかりました」
犬を車から下ろします

尻尾を丸めて駐車場をうろつく犬を、看護師さんがサクッと抱き抱えます
キョドった犬が、素直に抱かれました

パチン、パチン
別の看護師さんが爪を切り始めた時に、他の患者犬と飼い主の男性が通りかかりました

やっぱり…
逃げようと、暴れまわりました

代わりに私が抱き締めて、続きの爪を切ってもらいます

数メートル先で、飼い主さん達の話し声がしました

また…
暴れて逃げようとします

必死で抱き締めて、なだめて誉め続けて、爪を切り終わりました

みんな、くたくたです

「こんなに怖がりなんですか?」
あきれた顔で、看護師さんが聞きます

「お外も、怖いんです。家の中にいても、風の強い日は、誰か来た音に聞こえて家中を逃げ回って、最後はケージの隅で全身を震わせています」

「次は、中で切りましょうね」と、言っていただきました

お外で爪を切る経験をしたことで、どこでも爪を切れるようになるかもしれません

「この子に、いい経験をさせてもらえました。ありがとうございました」と、お礼を言いました


虐待の心のキズは、いくつになっても消えません

もうすぐ12歳になる犬は、スキンシップを嫌います
家族にも、なかなか体を触らせません

人に個性があるように、犬にも個性があります


違う育ち方をすると、『普通、こうするでしょう』という、受け入れる側の考えが通じないことが多々あります


違う考え方を『個性』と考えて、受け入れて関わり続けたいと思っています
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