23時前に、携帯が鳴ります
　
しばらく顔を見せなかった男子です　
「おばちゃん、今からおばちゃん所に寄っていい？」

「もう遅いから、むり。まっすぐ帰りなさい」

「えぇ～？」

「どうしたのよ」

「パチスロに財布の中を全部、持っていかれたんよ…」

「あらぁ、冒険したわね～」

「給料日まで10日もあるのに、あと900円しかないん…」

「大冒険だったのね～！１日90円生活、するしかないわね！」

「無理に決まっとるやろ…」

「はぁん？じゃあ、どうしてお給料日まで10日もあるのに、お札を全部突っ込んだのよ！」

「出ると思ったんだよ！」

「私にキレないでよ！」

「ごめんなさい…」


ギャンブル運があると信じて、パチンコ屋さんに通う男子です

話していても、スロットマシンが揃う様子が、目の前に浮かんでくると言います

勝たせてもらって、数千円
負ける時には、数万円

どうして、自分にギャンブル運があると思うのか…
全くもって、謎！


彼女ができたときのために、パチンコ屋さんに貢ぐ分を蓄えればいいのに…


「明日のお仕事終わりに、お茶飲みに寄りなさいね」

「ありがとうございます！」


彼はお金を借りたくて、うちに来たかったのでしょう


『パチンコ屋さんに行かない約束』を、させようかな