冬真っ盛りの数週間前
　
ファンヒーターに、灯油を注ごうとした時のことです
　
キャップを回したら、立ち上がっている所も一緒に回るので、いつまで回しても開きません

あ～ぁ、壊れた…
もし開いたとしても、逆さまにすると灯油が漏れます

こんな壊れ方って、初めてです

灯油缶を買い直すより、新品の方が燃費が良いことは明白です

不燃ごみ決定！
差し掛けに置きました


去年の春、ストーブをしまおうとした時です

ストーブを持ち上げると、ボタボタと灯油が床一面に滴りました

どこから漏れたのか…
大騒動で、床掃除することになりました

修理箇所を特定されることなく、不燃ごみの日に廃棄されました

底冷えのする朝、ファンヒーターで数分間暖めた後は、煮炊きを兼ねてストーブで暖房するのが、冬のお台所でした

お台所から、冬の景色が消えました


ワンコは、ファンヒーターの風を嫌います

今年の冬の始まりは、ストーブを求めて徘徊していました

しばらくして諦めて、自分の寝床の座椅子に丸まって過ごし始めました

お食事の時間だけ、電気ストーブのスイッチを入れます

すかさずワンコがやって来て、私とストーブの間に座って、首を伸ばしてお腹を暖めます

テレビを見る時は、みの虫のように膝掛けなどを巻き付けて過ごしてきました


居候君は、寒がりです
お台所にいる間は、ずっとファンヒーターの風に当たっています


節分の日の午前中
電気屋さんに行きました

暖房器具売り場は、閑散としていました

いつも相談に乗ってもらう店員さんを、呼んでもらいました

電気ストーブの前で、待ちました
暖かい日溜まりにいるようでした
自宅には、同じ物が１台あります

ん～、もう１台欲しい…

「灯油ストーブ15畳、ファンヒーター15畳、この電気ストーブ。３つでお幾ら万円？」

「相談して来ます」
フロアを小走りで、１往復

「これで、どうでしょう？」

「もう少し、むり？」

「来週また寒くなりそうですから、これ以上は…」

「あ～、来週来たら良かったかなぁ。でも、売り切れてるかもしれないよね」
と言って、笑いました

数分間悩んで買うことに決めて、お会計をしようと行きかけた時です

店員さんの足が止まりました

「電池は、ありますか？」

「１？３？４？」

「２です」

「ないわぁ。滅多に会わないわぁ」

「サービスで入れときますね」

「あら、ありがとう」

電池をもらって、車を搬出口に移動させました

トランクと後部座席の左右に、大きな箱が乗りました

「どうやって下ろすんですか？」
店員さんが、心配してくれます

「今ね～、うちに居候君がいるから、力仕事は大丈夫なの」

「それなら、良かった。ムチウチの後だから、無理されない方がいいですよ」

追突事故を覚えていてくれたことに、とても驚きました

「ありがとう。またよろしくお願いしますね」


おうちに帰って寝ている居候君を起こして、箱から全部出して設置して、灯油を入れてもらいました

居候君が、早速ストーブを点けました
「いいっすね～」

箱を開ける時は、怖がって遠巻きに見ていたワンコが、トコトコとやって来ました

ストーブと居候君の間にストンと座って、指定席を確保しました