はんぶんこ｜ワクワクメール

はんぶんこ

アイスクリームを買いに入った高速道路のＰＡで、雪見だいふくの『みたらし団子味』を見つけました

品薄になっていると、先日のニュースで見ました

「あった～！おいしいんですって！食べたい！」
夫に持たせました

「オレは寒いから、ホットコーヒーにするよ」

「それは２つ入っているから１つずつね。それと別に、期間限定の苺とチョコのソフトクリーム！」

「寒いのに…」

「みたらし団子味、食べたかったんです！」

「コーヒーは、どこかな？」

「レジの右です」

夫がホットコーヒーを手に取って、レジに向きを変えた瞬間に言いました

「ゴチになります！」
ペコリと頭を下げました

「え～？オレ？」
言いながら、ポケットから小銭入れを出しました

やった！
ガッツポーズをして、小さくピョンッと跳ねました

ふと横を見ると、隣のレジの店員さんが目をそらしました
笑いを堪えています

見られてた？
ま、いっか！

車に戻って、ソフトクリームを開けました

「すごい苺の匂いだね」
言いながら、雪見だいふくをピックで突き刺そうとしています

固くて刺さりません

「もう少し、あとにしたらいいのに…」
言いながら、ソフトクリームを食べました
「おいし～！」

「そうしようか…」
缶コーヒーを開けていました

車を本線に乗せるころには、固いと言った雪見だいふくを食べ始めました

運転しながらソフトクリームの半分以上を食べて、カップの所になったくらいで、みたらし団子味を食べようと思い立ちました

「ソフトクリーム、持っててもらえます？」
差し出しました

「いいよ」

受け取る夫を見ると、何も持っていません

「私の雪見だいふくは？」

「え？２つ食べたよ」

「は？！どうして？！はんぶんこって、２つなら１つずつですよね？」

「そうかぁ…」

「もぉ…。いいです！ソフトクリームを返してください」

そういえば、さっきガサガサと袋の音がしていました
食べ終わった容器を、ビニール袋に戻す音だったようです

食べたかったのは、私！
寒いって言ったのは、助手席の人！
それなのに私の雪見だいふくは、助手席の人の胃袋！
切り裂いて取り出しても、解けてるだろうし！

あ～、も～！

頭にきすぎて、残りのソフトクリームを食べた記憶がありません