鬼じゃない
昨晩、居候君がヘラヘラしながら言いました
「お米、取り込みましたよ!」
お米の袋が畳んで捨ててあるのを見て、お米を取り込むことを、やっと思い出したようです
30kgのお米が段ボールに入って、ご家族から送られてきていました
「今ごろになって、ですか…」
差し掛けに、5日ほど放置してありました
私には重すぎて取り込めないし、居候君のお米なのでどうしようと彼の自由だし…
朝晩の犬の散歩の時に、どうしても目に入ります
段ボールを見ると、送ってくださったご家族に申しわけなくてイライラしました
「今朝は、どうして私の玄米ご飯を食べたんですか?」
「え?冷蔵庫を開けたら、玄米ご飯があったから、これを食べろってことだと思いました…」
「はぁ?4月からは自分で自分のことをするって言ってありましたよね?」
「え?」
「あれは、私の明日のご飯だったんですけど?」
「え?!」
「あなたのは、31日に残りのお米を全部炊いて、冷蔵庫に入れましたよ」
「あ~!そういうことだったんですね!」
「だから、お弁当ご飯を炊きませんでしたよ」
「あ~!忘れたと思ってました!」
「失礼ね!日曜にアイロン掛けを教えましたよね?」
「あ~!それで!」
「ごみ袋やティッシュペーパーは、私のを使いたい放題に取っていかずに、自分で買ってくださいって言いましたよね?」
「あ~!」
「全部、忘れたんですか?」
「スミマセン…」
「ずっと私が出してきたから、このゴミは出勤前にあなたが出してください」
「わかりました!」
数分後
「あの~、おばちゃん?」
「なんですか?」
「おばちゃんの作るお茶、飲んでもいいですか?」
「え?!」
「生姜が効いてて、おいしいんです」
ため息が出そうになりました
「どうぞ…。それも自分がおヤカンで作りなさいって言いたいけど、鬼みたいに思われてもイヤだから…」
「ありがとうございます!」
若すぎて、イヤミの通じない居候君
彼の最強メンタルに、私が打ち負かされる日々です
私の晩ご飯は、冷蔵庫の少な目のご飯を遣り繰りしたので、なんだか満腹感がありません
冷蔵庫を探し回って冷凍の今川焼を見つけて、居候君のと2つ分をレンチンしました
鬼になりたい時も、あります…