結婚して長いこと妊娠できなかった女性が、やっと母親になりました
　
嬉しそうに、報告してくれました

彼女は自分のペースが壊されると、どうしていいかわからなくなってパニックになります

かなり前から、「自分の思ったことが思う通りに進まなくても、これでいいんだと納得しないと、子どもができたら思う通りにいかないことが多いんですよ」と話してきました


出産の報告から２日目

「なかなか寝てくれません」と、半べそで言ってきました

「だからぁ…！赤ちゃんにだって、『赤ちゃんのリズム』や『赤ちゃんのペース』が、あるんだってば～！」と言いたいところを、ぐっと飲み込んで、別の言い回しで励ましました


「よそのお家の赤ちゃんは天使に見えるけど、自分の赤ちゃんは悪魔の回し者にしか思えないものよ」

「え？」
驚いています

「泣いてばかりで寝かしてくれない。のんびり食事をさせてくれない。お風呂もゆっくり入れない。全力で産んで疲れてるから、続くと泣きたくなるものよ」

「そうなんですぅ…」
あ～、また泣いちゃった

「あなたが寝慣れないベッドでよく寝付けないのと同じで、赤ちゃんも硬い腕に抱かれたり、硬いベッドで寝ることに慣れてないから、お腹に帰りたくてホームシックで泣くのよ」

「…そうなんですね～」
新米お母さんが、泣き止みました

「でもね、お宮参りをするころには、（筋肉がひきつってるだけって説もありますが）ニコッと笑ったり、小さな手でギュッと指を握ってきたり…」

「早く、そうならないかなぁ」
声が少し明るくなりました

「ご主人にお願いして、母乳がよく出るおまじないに、ハーゲンダッツでも買ってきてもらいなさい」

「ハーゲンダッツ好きです！そうします！」
いいお返事です

これで、２～３日は大丈夫かな？


たぶん、産後の女性はみんな同じ

「できることなら、この子をお腹に戻して、ゆ～っくり眠りたい！」って思うはず


出産までの苦しみは、これからの試練の序章に過ぎません

『迷いだらけの子育ての始まり』を、泣き止まない赤ちゃんを抱きしめて進むしかないのです

待ち望んでいたものを手に入れたのに、思っていたほど幸せではないことに苦しんでいる新米お母さんです