梅と氷砂糖を入れた重いビンを、日に何度か優しく揺する
　
これが、最近の日課です
　

毎年のように2kgの実をくれる、樹齢70年近い梅の木は、幹が裂けて痛々しい姿です

満開の花の全てが実になったように、今年はびっしりと実が付きました

落とした実が１kgを超えましたが、採れたのは5.6kg
大奮闘してくれました


アク抜きと虫退治を兼ねて、水に浸けて９時間
大きめのバケツで、２杯分ありました

水気を拭き取りながら、竹串でヘタ取り
この作業に、２時間半かかりました

梅と氷砂糖を交互に入れたら、呼び水代わりのリンゴ酢を回し入れます
米酢でもいいけど、ここはこだわります

1.4kgずつ、４つのジップロックに入れて真空にしました


居候君が大量の梅を見て、露骨に嫌な顔をします

「梅干しっすか…」

おばあちゃまが、お米と一緒に梅干しを居候君宛に送って来ます

居候君が食べないので、何種類もの梅干しが冷蔵庫に溜まっています

「いいえ、梅ジュースよ」

「何すか？それ」

「リンゴ酢で氷砂糖が溶けて、その浸透圧で梅から果汁が出てくるの。カルピスみたいに割って飲むの」

「へぇ～！うまそうっすね！」
顔が輝きます

あぁ…
この子は、いつまでうちに居るんだろう…

暑い日に飲む冷たくておいしい飲み物を、分けてもらえると思っているのでしょう

この子に与えたら、『１ビンが秒で無くなりそう』です

嬉しそうにビンを見つめる居候君に、少々ゲンナリします


これは、家族みんなの『元気の素』で、我が家の『お腹の薬』です

冷蔵庫のストックの梅ジュースが500ccほどしか残っていないので、今年は失敗できません


翌朝見ると、ほんの少し粘っこい液体が袋に付いていました

あらま！

入れ方が悪くて、どこかに小さな穴が開いて砂糖水が出てきたようです

果実酒用のビンに移し変えました
隙間なく詰め込んで、ちょうど３本ありました


梅ジュース作りを、３年続けて失敗しています

どうしても発酵して、梅がパンパンに膨らんで泡立ってしまいます

気温が高くなると発酵しやすくなりますから、少し早めに作ったらイケるかも？と思って、今年は早めに取りかかりました

失敗したら、たくさんの実をくれた梅の木に申しわけありません


日々、少しずつ氷砂糖が溶けて、水かさが増していきます

梅が浮いてシワシワして、氷砂糖が全部溶けたら完成です

日に何度も、ビンを緩く揺すります

「おいしくなってね」