梅にウグイスは本当?
60代前半  大阪府
2022/03/14 19:42
梅にウグイスは本当?
日本人にとって、春を代表する鳥
といえばウグイスである。

早春、まだ寒さ厳しい頃から
ウグイスは鳴き始める。

日差しが長くなって、春の気配を
感じる季節に「ホーホケキョ」と
朗らかに響くウグイスの声は、
「ああ、春が来た」と、人々を
しあわせな気分にさせる春の
風物詩である。

ちょうどウグイスが鳴きはじめる頃、
列島のあちこちでウメの花が
ほころびはじめる。

ウメが咲く頃になるとウグイスが
鳴きはじめるのは、多くの日本人に
とっては、ごく当たり前の早春の
出来事で、ここまでは問題はない。

 問題は「ウメにウグイス」にある。

ウメとウグイスは、花札の図柄に
なるくらいよく知られた取り合わせ
だが、これはマチガイである。

なぜならウメにはウグイスは
(滅多に)来ないからだ。

ウグイスは藪の中で虫を食べて
いる鳥で、ウメの花にはやって
来ない。

 では、このウメの小枝にとまって
いる鳥は何者か?実はウメの花に
やって来るのはメジロである。

メジロは冬、ツバキやウメの蜜を
吸って生活しているので、ウメが
咲くと、つがいや群れで、次々と
やって来て人目にふれるのである。

花札には紅梅の小枝に、
"うぐいす色の小鳥"がとまっている。
しかしこの絵柄の作者は大きな
間違いを犯している。

この明るい緑色の小鳥はウグイス
ではなく、メジロである。

メジロの明るい緑色を昔の人は
"うぐいす色"と名づけたのである。

一方、ウグイスはオリーブ褐色の、
冴えない地味な色の小鳥である。

「ウメにウグイスはよく似合う」
という人々の思い込みが、
メジロをモデルに"うぐいす色の
ウグイス"を創作してしまったのだ。

いまさら「うぐいす餅」を「めじろ餅」
に変更することもできない
だろうから、この誤解はこれからも
ずっと続いていくだろう。

 ウグイスの「ホーホケキョ」の
さえずりは非常に印象的で、
だれもがウグイスが鳴いている
のがわかる。

だから気象庁はウグイスの初鳴きを
「生物季節」として観測しており、
毎年、初めてウグイスが鳴いた日を
発表しているが、この初鳴きの時期が、
最近、どんどん早くなっており、
近年では一月下旬の記録もある。

これは地球温暖化の影響かも
しれないと心配している人もいる。
だが小鳥のさえずりは日長によって
調節されているので、単純に温度
だけの影響ではないだろう。

一方、エサとなる昆虫の発生は
温度の影響を受けるので、虫の
発生時期と関連して、ウグイスも
間接的に温暖化の影響を受けて
いるのかもしれない。

 ところでウグイスは一夫多妻の
鳥である。

繁殖期のウグイスのオスはなわばりに
メスを引き寄せるために
あの大きな声で鳴いているのである。

オスはなわばりにやって来た
メスと交尾をしたら、また次の
メスを呼び寄せるためにさえずりを
続ける。

繁殖には一切かかわらず、子育ては
放ったらかしである。

メスは単独で笹藪の中に笹の
枯れ葉を用いて、壷を横にした
形の巣をつくる。

卵を温めるのも、ヒナの世話も
すべてメス一羽の仕事である。
オスはこうしてなわばり内に
次々とメスを誘い、一夫多妻に
なっていく。

ウグイスのあの大きな声は、
このために進化したのだ。[ウッシッシ][るんるん]
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コメント

60代前半  大阪府

2022/03/15 7:36

2.  >>1 タカさん60さん
おはようございます[にこにこ]
梅を観に行って、今だに
メジロをウグイスと思ってる人
が多くて笑えますね。
今までずっとウグイスと認知
されたものを覆すのは容易
ではないですね。[ほっとした顔]

60代前半  大阪府

2022/03/14 23:28

1. 大正解!!あれはメジロがホーホケキョと鳴いてると昔の人が勘違い、メジロをウグイスと思ってたようで。
梅にはメジロ。去年も梅林、梅園で沢山梅とメジロ沢山撮りました。

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