そう考える事が
認知症介護の始まりだと思う

認知症は
記憶の混濁や
自分の年齢
年月日の認識等が起きる

二十歳の僕が
70歳の僕を見たらそれを自分だと認識出来るのか？
それを想像すると
恐ろしくなる

そして
それは
日常生活でも同じだ
二十歳の認識で
７０歳の身体だったら
出来ない動かない身体に愕然としてしまう

痛みや倦怠感
節々の軋み
聴覚視覚嗅覚の鈍さ
それが
四六時中付いてまわる
集中の邪魔をするし
イライラもする
理性より感情の方が強くなる

目が覚めたら知らない場所に居る
僕は酔っ払ってそういうこともあるけど
結構な不安と衝撃を受けるものだ

そういった事が積み重なる事で
認知症は酷くなっていく
食事が楽しくない
排便が間に合わない
会話がつまらない

羞恥心や怒り
恐怖や不安がずっと続けば
若かろうと
健康だろうと
精神や脳に異常をきたし
幻覚や幻聴だって起こり得る

そういった事を想像して
考えて
仮定して
対応を考え相談していく事が
介護職には重要だと思っている

ただ
排泄介助や入浴、食事介助する事でが介護ではなく
要介護者本人の認識や特性を理解する努力をしなくては
介護ではなく
獄卒の行う責め苦になってしまうと
思っている