蚕は元々は
桑の葉を食べて成虫となり
羽ばたき空を飛ぶ昆虫だった
繭は
絹となり蛹は貴重な蛋白源にもなった
日本神話の中で
日本書紀なら
食物の神であった保食神(ウケモチノカミ)の
死骸から生まれた粟、稗、稲、麦、大豆、小豆
牛馬の肉
そして蚕
古事記だと
オオゲツヒメの逸話になるが
何故か食物の神から生まれた蚕

人は蚕を長い時間をかけて
より良い絹を得るために
改良をしていった

今の蚕は
成虫となっても飛べない
繁殖するには人の手が必要だし
幼虫だって人が居なければ生きて行けない
人に依存しなければ種を残せないそんな生物だ

蚕を見てると
そのうち日本人も
蚕の様になってしまう様に思えてならない

国や外国の影響で
日本は
徐々に牙を拔かれ
自分では飛べない人が増えているように思える

何かに
誰かに
国に
社会に
ネットに
依存して
情報や
お金や
承認欲求を餌に
誰かの利益を吐き出す虫　　
管理される事が当たり前になり
自分達で自分達を縛る
　
それが悪い事なのか
良い事なのか
立場によって違うだろうけど
何となく
薄ら寒いなぁと思ってしまう