ハイヒールと糞尿とドレスコード
中世ヨーロッパ16世紀から18世紀
街は汚物に溢れていた
下水道の完備や汚物の処理が
人口の集中に追い付かなくなった
街より農村の方がよっぽど清潔だったようだ
糞尿の処理は
街や村を作る上で重要な事だ
紀元前5000年頃のメソポタミア文明では
すでに下水道があった
現存する最古の遺跡では
紀元前2000年頃のモヘンジョダロに下水道が残っている
ギリシャやローマでも下水道や汚物の処理をしていた遺跡や書物が残っている
人類が農耕と定住するようになると
問題になるのは
農地の地力と森林伐採だ
古い文明の中で
このせいで滅んたと思われる文明もある
そのために肥料や輪作が生まれた
肥料には古くから人の糞尿も活用された
家畜の糞尿と人の糞尿を発酵させ
肥料として使う
これは世界中でされていた
日本では奈良時代には
糞尿を集めて肥料としていたようだ
そして
世界的も珍しい
糞尿の売り買いがされていた
農村と街が経済的に循環していた
そして
秀吉の時代には大掛かりな下水道も作られている
日本で糞尿が肥料として必要だったのは
日本には平地が少なく
ヨーロッパの様に休耕地が作り辛い事もあったようだ
パリやロンドンなどが
下水道の完備をしたのは
1850年ごろ
それまで
路上に糞尿をぶちまけていたそうだ
そのため
ペストやコレラ等の流行があった
そのなかで
貴族階級は
ハイヒールと香水を発展させていった
ハイヒールの高さは
糞尿を避ける為だと言われてる
そして
当時は男性が先に踵の高い靴を履いていた
それを女性が履くようになったのがハイヒールだ
ハイヒールは男性が押し付けた物じゃないが
いつからか女性の履物として定着してきた
女性がドレスを綺麗に着る為の物が
女性の象徴になった
今
ドレスコードが話題になっている
産業革命以前
衣服は高かった
平民は一着の服を大切にしたし
新しく買うのも中古服が多かった
これは日本でも同じだ
新品の服を仕立てれるのは
ある程度裕福な人々だった
ドレスコードはそういった富裕層を相手にするためのルールだ
店や企業
式典や儀式の格式を上げる方法でもある
今は
貧富の差はあっても
先進国では
一様身分の差はない事になっている
ドレスコードがおかしいと非難の声が上がっている
ハイヒールやパンプスは
女性がそれを選んで履いていた
それを男性が押し付けたと言うのは
実は違う
男性は女性はパンプスを履くもので
それが当たり前だと勘違いしていただけだ
ドレスも女性が自らを美しく見せる為に着てきた物だ
ドレスコードの歴史や
ハイヒールの成り立ち
そういったモノを
全て男性が女性に押し付けたモノだと言うのは
何となく違う気がしてならない