子供達の朝の見送り。

毎朝、玄関の外へ出て、

「行ってらっしゃい、気を付けて行くんよ！
今日も1日頑張ってな」

と声を掛けて笑顔で送り出します。

子供の姿が見えなくなるまでずっと、登校して行く後ろ姿を見つめる毎朝の私の日課。


梅雨入りしたこの時期は雨が降るので、
毎朝自転車通学してる高校生の息子は、
雨の日限定の電車通学に変わります。


散々、息子を甘やかして育ててる私。
雨の日は車で最寄り駅まで送ってあげます。


車に乗り込み、駅までのほんの4分間だけ、
雨の日のドライブです♪

駅まで送り、車から降りる時に
まるで小さい子に言うかのごとく

「お弁当持った？お茶持った？ハンカチ持った？忘れ物は無い？」

と一通り言った後に、最後に必ず言うお約束の決め台詞。

『お母さんの愛は持った？何を忘れてもいいけどお母さんの愛だけは忘れずに持って行くんよ！』

と。

素直で優しい息子は

「うん、全部持っとるよ。
母さん、送ってくれてありがとう
行ってきます！」

と言って車から降りて電車のホームへ向かいます。

毎度のこのやり取りが、たまらなく幸せで️

息子を降ろした私は車の乗降場を離れ、ほんの僅かに駅から離れた空き地に車を停めて
息子の乗る電車が出発するのを陰から見送ります。

ホームから出発した電車の車窓から見える息子の姿。


心の中で「行ってらっしゃい」と告げながら出発する電車を見送るこの瞬間。


毎回、胸がじんわりと熱くなり
たまに涙ぐむことさえあります。

あぁ、今日も無事に出発したな。と。



私は幼少期に実の親に捨てられ
結婚してからも早くに夫に先立たれた未亡人です。


明日、生きているかどうか分からない
平凡な毎日が、明日も訪れるとは限らない


ずっと、そう感じながら生きてきたので
ちょっと甘やかし過ぎなのは分かっていても
雨の日は車で駅まで息子を送ります。


駅までの4分間の雨の日のドライブ
毎朝のお約束の会話を交わしながらの、ささやかな幸せ。

今日も無事に子供達を見送り、送り出せた
そう思うだけで、胸が熱くなります。


走り去る電車を眺め、車の屋根にポツリポツリと当たる優しい雨音を聴きながら
今日も穏やかな1日のスタートが切れた事に感謝して家路に着きました。


息子よ、お母さんに駅まで送らせてくれて
ありがとう

さて。
優しい雨音を聴きながら、窓辺で猫様達とマッタリしようかな♪