もうすぐ最期のお弁当の日がやってくる。

息子が高校入学して以来、毎日お弁当を作って持たせた。

私立高校だから安くて美味しい学食メニューが充実してるのに
一度も学食へ食べに行かなかった息子。

コンビニ弁当で済ませた事も無く
料理が下手な私の作るしょーもない弁当だけど、
3年間毎日息子の為にお弁当を作り続けた。

私は料理が大嫌いだから、正直、お弁当作りは嫌でしょうがなかった。
学食で栄養満点のランチを食べてくれたらどんなに楽だろう‥と何度思った事か。

時折、
「たまには学食に行って美味しいランチを食べたら？」
と提案してみてはいたが、答えはいつも同じ。

「俺は母さんの弁当が食べたい。」


息子のこの言葉が嬉しくて、面倒臭いお弁当を3年間作り続けた。


あっという間の3年間。

お弁当作りも残すところ、後2日。
後2回作ったら終われる！
と思うハズが‥

後2回作ったら、もうお終いなのか‥
と非常に物哀しい気持ち。

高校生活、最期のお弁当。
キャラ弁でも作ろうか、それとも重箱でも持たせようか、とアレコレ考えを巡らせる。

そして、さっき息子に聞いてみた。

「最期のお弁当、どんなんが食べたい？」

すると、

「いつも通りの、普通の弁当で！」

との答え。


最期だから、特別に力を入れて張り切って作るつもりだったけど
息子の望んだ弁当は「いつも通りの弁当」

しゃーないな。
後2日、いつものしょーもない手抜き弁当を作るとしようかな


愛する息子。
母さんのしょーもない手抜き弁当を毎日残さず食べてくれて、本当にありがとう。

毎日空っぽの弁当箱を持って帰ってくるのを見るのが嬉しかったよ。

そして3年間、毎日自分で弁当箱を洗ってくれたね。
今時、自分で弁当箱を手洗いして返してくれる子はなかなか居ないと思うんだ。
我が子ながら、良く出来たもんだと本当に感心する。

そして時々、
「弁当美味かった。母さんありがとう」
って感謝の言葉も伝えてくれた。


気遣いと感謝が出来る息子を誇りに思う。


こちらこそ、母さんのしょーもない弁当を
3年間毎日残さず食べてくれて本当にありがとうございました