私、若い頃から働くのが大好きでした。
いや働くのは好きだけど、むしろお金が好きだったと言うのが正解かな。

今から思うと、「金の亡者」「銭ゲバ」という言葉がピッタリだったかも知れない

とにかくお金が欲しくて、学生の頃から信じられない程に働きまくってお金を稼いでました。

高校生になったら、朝の4時に起きて家を出てバイト。
早朝3時間程働いて、バイト先から制服に着替えて高校へ行き、授業が終わったら帰り道にまたバイト。

一体、いつ勉強してたんだか？
ちゃんと寝てたのか？全く不明‥‥。

お年頃のうら若き乙女だったというのに
ファッションも美容も全く興味を示さず、
服なんて大事な所が隠れてさえいれば何でも良いと思ってたのね

若かったので、とにかく元気が有り余ってたのでしょう。

朝の4時に起きて
腹筋200回、腕立て？？回（←忘れた）
サクっとこなしてバイトへ向かう。


そんな私が女子大生になったある日の事。

相変わらず寝る間も惜しんでバイト三昧の日々を送っていたんだけど、アルパなどの求人情報は常にチェックしていました。

今より割の良いバイトは無いか？
オイシイ話は転がっていないか？
目を光らせてチェックしまくっていたら
とあるバイトが目に止まったんですよ。


　　　　　　-事務員募集-
仕事内容は、簡単な受付と電話対応、事務所の留守番

そんな事が書いてあったかと思います。


何でもない平凡なバイトの募集だったのに、何故か高時給！！

家から通える距離だったし、とにかくお金を稼ぎたかった私はすぐさま応募して面接の約束を取り付けました。

書かれていた住所を訪ねると、何だか微妙～な空気感の事務所。
看板１つ出ておらず、一体何の会社なのか
サッパリ分からない？？

ちょっと不気味だったけど面接の約束もしてるし
とりあえず声を掛けて中に入る事にしました。


私「こんにちは！
面接のお約束をしていた◯◯と申します」

と声を掛けると、中から怪しげな中年のオッさんが現れました。

会社の事務員のバイト募集の筈なのに、
このオッさん以外、誰一人として居ない‥‥？


奥へ通されて話を聞きました。

六畳一間の和室に連れて行かれるが、部屋の中は空っぽ。
何にもない。
本当に何にも無くて、よくよく見ると電話だけがポツンと置いてあったんですね。

オッさんが言うには、この部屋で電話番をしてくれと言う。

・電話がかかって来ない時は何をしてても良い。
・昼寝をしてようが、オヤツを食べてようが、全て自由。
・電話が鳴ったらワンコールですぐ様出て欲しい。
・電話は男性からかかって来るから、その話し相手をしてくれたら良い、そしてとにかく話を長引かせて電話を切らない事。

‥‥という説明を受けるが、どうも募集内容と話が違う

どこにも事務用品は無いし、部屋には電話しか無いし、オッさん以外誰も居ないと言うのがとにかく変

冷静になって情報を整理、考えを巡らせて辿り着いた結論。


これは「テレクラのサクラ」の仕事かぃ！！
((((；ﾟДﾟ)))))))
全然、事務員じゃねーし！！

予期せぬ展開にシドロモドロしていたら
とにかく一度、体験してみてと言うオッさん。

いきなりOJTですかーーーっ？

何か勢いに押されてしてしまい、面接からの
イキナリのテレクラOJT🤣

オッさんはどこかへ消えて行き、がらんとした和室に1人取り残される私。

何もする事なくて、ボケーーーっとする事
数十分。

突然、けたたましく電話が鳴る！！！！

恐る恐る電話に出てみると、全く知らない男性からの「もしもし？」の声。

幸か不幸か、最初の一本の電話での男性との話がとても面白かったのね。

話がめちゃくちゃ盛り上がって会う約束までしてしまった🤣

そんなこんなの1時間。
体験後にオッさんが現れて‥

どうだったか感想を聞かれ、このサクラの
バイトを引き受けてくれるかと聞かれました。

私は答えました。


「明日からよろしくお願いします！！」


こうして女子大生りこはテレクラのサクラの
バイトを始めたのです。


連日の電話番。
電話が鳴らなければ昼寝をしたり、お腹が空いたら近所のホカ弁にお弁当を買いに行ってムシャムシャ。

電話が鳴れば面白おかしく男性とおしゃべり。
時々、エロい話ばかりしてくる男性にイラッとしながら‥（←男性の本来の目的はそれなのにね）


こーーーんなにラクして高時給を貰っていいの？
なんて楽勝なバイトなん🤣
って思いながら勤務してました。

そこそこのお金を頂いて、電話以外はグータラ
食っちゃ昼寝。


そんな日々を重ねていたある日の事。
オッさんに呼ばれました。

電話にも出ずに昼寝してたのがバレて首？？

と恐れ慄いてオッさんの元へ行くと‥‥


人材派遣の会社もやってて、そっちの部署で急遽人手が足りないからちょっと2時間ばかし手伝ってくれない？

と。

何の仕事を手伝うのか確認もせずに
軽はずみにの返事をした私。


オッさんに、
「ちょっと奥でお化粧して来てくれる？」
と言われました。

美容には全く無関心の地味でズボラな私にそんな事言われても～
って困ってたら、しばらくして美しいオネエサマが現れたんですね。


そして、サッサと私にメイクして
「これに着替えて️」と言うではありませんか。

渡された制服に着替えると車に乗せられて、どこか知らない店へ連れて行かれました。

連れて行かれたお店に入ると、オネエサマが私にそっと耳打ちをします。


姉「テキトーに話合わせてニコニコしててくれたら大丈夫だから！」

私「はぁ‥‥。」

ってな感じで。


話し掛けてくる酔っ払いのオヤジ達。


そう、人材派遣の会社って
コンパニオン・ホステス
の派遣会社だったんですよ

何も知らずに連れて来られた私は
ただただ圧倒されて。

お姉様方は

「この娘、今日が初めてなんです～️
可愛がってあげてね」

なんて言う始末‥。

シドロモドロであっという間に2時間が過ぎてお仕事終了。

事務所に戻ったら、オッさんは私に大金を握らせてこう言いました。

「今日はありがとう～
急に休みの子が出て困ってたんよ
助かったわぁ
コレ、お礼ね」

ほんの2時間で数万円。

ビックリしていた私にオッさんは更に言います。




「また手伝ってくれる？」





地味で冴えない私に、次に来たバイトは

「バドガール・バニーガール〓」

のお仕事でした。




‥‥‥続く。（←続かないかも？笑）





若い方はテレクラって知らないかな？🤣