『星の王子様』の中で「肝心なことは目に見えない」という言葉はあまりにも有名だけど、著者のサン・テグジュペリが、戦場に向かう前に妻に残した言葉も素敵です

「泣かないで。僕は国のために戦うつもりだ。僕の目を見ないで。だって僕は君の涙を見る悲しみと義務を果たす喜びで泣いているのだから」

そして、こう続くのです。

「置いて行かなければならない宝物を持っていることを、天に感謝したいくらいだ」

戦地に赴けば、いつ死ぬかも知れない。

最愛の人とは、もう二度と会えないかも知れない。

その瞬間に、現実を嘆くのではなく、最愛の人と出会えたことを感謝しているのです

そして実際に、これが永遠の別れになってしまうのですが、サン・テグジュペリは、最愛の人との永遠の別れになるかも知れないその瞬間にも、自分が死ぬかも知れないその直前にも、幸福を見出している人だったんですね

いつだって、幸せは今、ここにある


英語で、「今、ここ」は「now、here」、つなげると「nowhere」。

日本語では「どこでもない」「実在しない場所」になります。



出会って初めて発する「はじめまして」、この短い言葉に幸せを予感すれば、一生分のトキメキが見つかるかも知れない

別れ際に発する「ありがとう」、この短い言葉に一生分の幸福を感じるかも知れない

「今」という時間を過ごす自分の中には、生まれてから今日まで、数十年間の思い出が詰まっている

さらに「今」には、未来への希望も、可能性も宿っている

いつだって、幸せは今、ここにある


今夜は十五夜

満月でも眺めながら、「今、ここ」という刹那に、永遠のトキメキを感じてみましょうか



今この時が、砂を噛むような日々でも、

一粒の砂に世界を見る。

一本の野の花に天国を見る。

あなたの手のひらに無限を。

ひと時の中に永遠を。



（↑元ネタbyウィリアム・ブレイク）



宝物を失うということは、その宝物に出会えた、ということだから

その永遠の一瞬に「ありがとう」を



（↑余計な追記と意訳byオレ）w