全ての始まりにして終わりなるもの
とても長い上に自己分析的な内容なので、興味ない人スルーで
昨日いろんなとこをぶらぶらと先輩の手伝いをして回りました。
夕方までかかり、次が最後の場所になりました
最後の場所が近づくにつれ、なんだか見覚えのあるものがちらほら・・・
あれ、ここ来たことあるかもしれん
駐車場に車を停め、舗装されていない道を歩いて下りました
両脇の藪が途切れ、川の流れる開けた場所にたどり着きました。
あぁ、ここは自分が死にかけた場所だ
忘れもしない10数年前・・・
あれは小3の夏でした
たまたま休みだった父が、川で泳ぎにいこうと言い出したのです
そのころはまだ純粋だったので、初めて川で泳ぐことにドキドキワクワクギトギトヌルヌルしながら車に乗りました・・・
走ること一時間ちょい・・・
目的地に到着、駐車場に車を停め、舗装されていない道を歩いて下りました
藪が途切れ、川の流れる開けた場所に・・・
そこにはすでに泳いでいる家族連れが何組もいました。
川で泳いだことがなかった自分たち兄弟は、さっそく着替えて飛び込みました。
夏なのに冷たい川の水、森も繁っていたので所々日陰になっており、涼しく楽しく遊びました。
純粋に楽しく遊んだのは、この日が最後でした・・・
昼にバーベキューを食べ、ちょっと休んでからでした
親父が、「ちょっと奥まで上ってみよう」と言い出したのは・・・
兄弟三人と親父とで川の上流を目指し、母はブルーシートの上で休んでることになりました
少し上った辺りに、流れが速い部分が・・・
親父は「行ってみろよ」と
自分が先陣を切りました
そこは一枚の大きな岩が沈んでいて、その上を急流が流れています。
慎重に踏み出した自分は、その岩に苔がびっしり生えてることに気づきました
そして気づきはしましたが、踏ん張ることはできませんでした・・・
一気に流され、大量に川の水を飲んでしまいました
しかも流れの先は淵になっていて、足がつきません(^_^;)
ですが、自分は当時から落ち着いていた子供だったので、まだ冷静でした。取り合えず一旦沈んで、息継ぎに顔を出そうと決めました
一旦力を抜いて上下を確かめ、水の外へ向かって一気に浮上しました!
浮上したところにたまたま運悪く青大将が泳いでいました・・・
こちらもびびりましたが、向こうもびびったんでしょう、息を吸おうと飛び出した顔面に噛みついてきました。
さすがにこれで冷静でいられるほど人生経験は積んでいませんでした・・・
完全にパニクり、溺れました。
ぼんやりと死を覚悟したとき、大きな手が自分の腕をつかんで引っ張りあげてくれました。
父が助けてくれたのかと思ったら、知らないおっさんでした・・・
とにかくお礼を言って、家族のもとへ
父と二人の兄弟は流された俺を歩いて追っかけようとしたそうですが、間に合わなかったと
母は、流されてるのに気づいたが遠くて助けにいけなかったと
自分は子供ながらに両親に大事にされてないんじゃないかと疑い始めました・・・
帰り道、なんだか悲しくて悔しくて、涙をこらえて舗装されていない道を上ったのを覚えています。
で、そこから数日後
当時はまだフィルムのカメラだったので、カメラ屋に現像を頼んでいました。
出来上がった写真を前に、ビデオカメラの映像と合わせて楽しもうということになり、テレビにビデオカメラを繋げました
よくあるホームビデオの内容が延々と・・・
しかし、最後の辺りで自分は驚愕しました
自分が流されたとき、母は遠くて助けにいけなかったといっていました
しかしビデオカメラの映像には、流されていく俺がぶれることなくしっかり映っていました。
一旦沈んで再浮上し、蛇に咬まれるとこもはっきりと
それもショックでしたが、それ以上にショックだったのが、ビデオカメラに母の笑い声が録音されていたことです。
「あいつ溺れてんのか?わはははは」
「蛇に噛まれてやがるよ、ひーひーひー」
「あら、助けられちゃった」
その間にはひたすら笑い続ける声が・・・
・・・この日から、家族に対して壁を作るようになりました
家族旅行に行っても頭のどっかは常に冷めたまま、純粋に楽しむことができなくなりました
きっと純粋な俺はあの日川で溺れて死んでしまったんじゃないか、それ以降はひねくれた自分がだらだらと生き続けてるんじゃないかと久々に自己分析した晩夏の夕暮れ・・・
しかし、よく蛇トラウマにならなかったな~(^_^;)