「あれが怪物か・・・」と警備員は言った
先日、仙台市内某所にて試験会場の監督のバイトをしました
中学生向けの試験でしたが、今回のは三年生のみを対象としたもので、受験者数はそんなでもないとのこと
で、朝の打ち合わせのときのこと
私は試験監督ではなく、会場周辺の交通整理と、本部での答案用紙の整理の仕事を割り当てられました
ここですでにおかしい
試験の要項を見せてもらいましたが、そこにははっきりと「試験会場へのお車での送迎はご遠慮ください」とあります
車で来るなって言ってるのに交通整理いるの?
ところが責任者は言いました
「我々だけではモンペの対処はしきれないので、警備員を四人雇いました。それでも足りない分をうまくカバーしてください」
やはり、モンスターがくるんだな・・・
朝の時点での仕事は、「路上で乗り降りせず、敷地内に入ってください」と書いた紙を見せて、路上での乗り降りを阻止する任務でした
かなり大きめの段ボールに印刷した紙を張り付けたもので、文字も大きくかなり離れててもはっきり読めるようなものでした
が、効果はほとんどありませんでした・・・
住宅街の真ん中、朝早くから路駐する馬鹿共・・・
俺が言っても全く聞きません
チャチャッと下ろすからいいだろ、ぐちゃぐちゃ言うなやだって・・・
しかし一方で制服を着た警備員が注意すると途端に逃げていく・・・
くず共が~
そんなこんなでもうすぐ受け付け時間も終わり、一旦仕事も終わりかと思っていたとき、警備員の真横に乗り付ける車が
アホじゃねぇのと警備員と俺と車に近寄りました
車の窓は閉まっています
それでも甲高い金切り声が聞こえました
あんたなにぐずぐすしてんの!!いいからさっさと降りなこの愚図!!あんたのせいでお母さんまで恥かいちゃうじゃないの!!!
中から結構可愛い子が大急ぎで出てきて、そのまま受付に走っていきました
そしてお母さんは娘さんがドアを閉めるや否やすごいスピードで走り去っていきました
「ああいう親はたくさんいるんだよ。いちいち相手に市内のが一番」
なれた感じで警備員は言いました
そんなもんかと答案用紙の整理の仕事につきましたが、終了時刻が近付いてきたことで再び外へ
今度の仕事は路駐の取り締まりと敷地内部の誘導になりました
出入り口が二つありましたが、片方を入り口専用、一方を出口専用として、敷地内は一方通行にしましょうとのこと
今度は朝とは違う警備員と組みましたが、どうも初心者くさいです
そのままどんどん保護者の車がやって来まして(繰り返しますが要項に車の送り迎えは控えるように書いてある)、手前の駐車場が一杯になりました
というわけで敷地奥にある駐車場に案内していましたが、一人の若いお母さんがイライラした様子で聞いてきました
「こっち来いって言われてもさぁ、何で子ども迎えにきただけなのにこんな奥まで連れてこられてんの?めんどくさっ」
試験要項読んだ?
車でくんなって書いてあるよ?
実際自転車で来てたり歩きで来てる子結構いるよ?
お母さんは納得行かないといった感じで指定の場所へ
んで、試験も終わって子供たちがわらわらと出てきました
子供を拾った保護者の車が出口に集中します
かなりの混雑なので交通整理が警備員だけで足りなくなりました
というわけで例の初心者くさい人と整理へ
しばくやってたら例のお母さんがやって来ました
お母さんは俺を見て言いました
「あんたがあんな奥に誘導するから、出るのにこんなに時間かかってるじゃないか、なに考えてるんだ考えてるんだ」
車の流れを止めてる間ずっとぐちぐち言われました
初心者くさい警備員は全くフォローしてくれず、お母さんがいなくなってから呟きました
「あれが怪物か・・・」
感心してないで仕事しろ(´Д`)