万葉集、言の葉の種
40代前半  大阪府
2021/12/26 11:45
万葉集、言の葉の種
万葉集のとある一節

こころは「種」、ことばは「葉」

ここから「ことば」という字に「葉」が使われるようになったと言われている

種から生まれたものが、やがて葉に変わる

「言葉」ってとても美しいことばだよね


今回は言葉と読書について



収入と学歴には一定の関係性があるが
収入に1番影響を与えるのは読書習慣である

これは僕の嫌いな「とあるメンタリスト」が言っていたセリフだ

要するに
学歴がある人は「高学歴だから収入が高い」わけではなく「読書習慣が身に付いている人が多いから高収入な人も多い」
という理屈だろう。

実は僕はそれなりに読書家だ。
最近は年間84冊読むようにしている。

この数に対しての感想は人それぞれだと思う。
「その程度で読書家とか言うな」って人も「めちゃくちゃ多い」って感じる人もいるだろう

今日は皆さんに少しでも本を読みたくなってもらおうと思って書きました。

読書は時として、人の命を救うから



まずなぜ僕は84冊という微妙な数を読むのかからお話しましょう。

日本にいるお金持ち、具体的に資産1億円以上の人ってのは人口の2%弱らしい。

では月に本を7冊読む人ってのはどれぐらいだと思いますか?

これも実は2%以下なんだって!

つまり月に7冊、年間84冊読めば
日本の上位2%に入れるってわけ。

こりゃ読むっきゃないよね!
ってのが僕の読書人生のはじまり。

そんな僕がたどり着いた結論
良かったら参考にしてみてください。


今回は「学び」としての読書について。
いわゆるビジネス書とか専門書ってやつ


なぜネット記事やテレビではなく「読書」が大事なのか。

それはきっと「お金を払ってでも何かを得よう」と思う気持ちが結果に大きく影響するから。

僕の考える「学びとしての読書」のメリットは3つ。

どうせ頭が良くなるとかでしょ?

とお思いの皆さん、今回はそんなありきたりな回答は省略させてもらいます。

読書のメリット3つ

①時間が節約できる
②余裕のある人間になれる
③行動力がつく

つまり憧れのスーパーヒーローになれるんです


順に解説していきますね。


①時間が節約できる

「おいおい、読むのに時間かかるだろ!全然節約じゃねーよ」と思う方もいると思います。

時間は世の中で1番平等なもの。
基本的に人生ってのは「生存日数×24時間」

でも平等で限られたあなたの人生の価値が
何倍にもなるとしたら素敵じゃないですか?

著者はみんな作品を作る時
「最高に良い作品を作ろう!」
と考えるはず。

最初から「つまらない作品を作ってやれ」って考える人っていないだろう。

そう、著者は自分の人生の中で
「これはとても良い、誰かに伝えないと」
と感じたことを作品にするんだ。

つまり本は「著者の経験から大切だと感じた事を作品化したもの」ってこと。

基本的に人間は自分の人生しか生きられない。

でも読書することによって、他人が人生から得た経験や教訓を自分のものに出来るんです。

100冊読めば100人の人生を生きたのと同じ!
つまり賢者100生分の時間が得られるってこと。

これ以上に時間を節約出来る方法ってある?


②余裕のある人間になれる

「私バカだから~」って思う人
あなたはバカではありません。

なぜなら自分がバカという事を「知っている」からです。無知の知ってやつです。

バカとは知識の有無ではなく
「自分が何でも知ってると思い込んでる人」
なんじゃないかな?

身の回りに居ませんか?
自分で頭が良いと勘違いしてる人。
(・・・それお前やないか!
というツッコミはやめて!!)

そんな人に限って、すぐにイライラするクセに大して何も出来ないやつだったりしません?

特におっさんに多い気がします

誰もが1番信用する知識って「自分の経験から得た知識」なんだよね。そしてそこに固執してしまうのが世間一般で言う「頭の硬い人」ってやつ。

自分の経験に固執してしまうと、他人の言葉が頭に入ってこなくなる。例え賢者からの素晴らしいアドバイスであっても「オレには関係ない」と聞き流して心に響かないんだ。

頭の硬い人は余裕がない。

だからすぐにイライラしてしまうし
すぐに感情的になってしまう。

おっさんのくせに、こいつガキかよ!

って思ったことありませんか?
そう、ガキなの。未熟なの。

でもどうして頭の硬いおっさんはすぐ感情的になるんだろう?

そのヒントは子供から学べます。

子供が感情のまま泣き喚くのはどうして?
それは言葉で思いを伝えられないから。

「ぼくはこまらせたいわけじゃないんだ。
ただ、うまくつたえられないんだ」

育児で悩む人もたくさんいると思う。
だけどどうか分かってあげて欲しい。
彼らは伝える方法を知らないんだ、未熟なだけなんだよ。

つまり「自分の思いを言語化できない」から人は感情的になるんだと思う。

頭の硬いおっさんも同じ。
自分の中のモヤモヤした気持ちを言語化できず、モヤモヤの正体が分からなくて感情が爆発してしまうんです。

じゃあ言語化する力を高めるにはどうすれば良い?

言葉をシャワーのように浴びれば良いんです
赤ちゃんが親の言葉を覚えるように。

言葉をシャワーのように浴びるのに最適なのは?そう、読書!!!

いつでも心に余裕のある素敵な人間になるには読書が1番手っ取り早いんです。


③行動力がつく

これは意外かもしれない。
読書家と聞くとインドアで大人しい人が多いイメージだもんね。

でも僕の言う行動力ってのは、アウトドア好きとかそう言う意味ではありません。

自分が思った事を「すぐに実践しよう」と思える実行力のこと。

「行動できない人は勇気がないだけ!」
とか言う人もいるけれど、僕はそう思わない。

勇気がないんじゃない、
ただ知識がないだけなんだ

正確には知識がないから怖くなってるだけ。
決して勇気がないわけじゃない。

例えば、海外旅行の旅先で電車に乗る時。
結構怖くないですか?ためらいませんか?
でもそんな人も日本では何も躊躇せず電車に乗れる。

これはどうして?

知識があるから。

日本での電車の乗り方は知ってるから、何のためらいもなく乗れるんだと思う。

ボートから海に飛び込むのは怖い。
だけどそこが足がつく程度の深さだって知っていればどう?

つまり僕らは知識がある事には堂々と対応出来るんだ。

投資を始めてみたいなぁとか起業してみたいなぁって思っても、知識が無ければなかなか実行出来ずついつい後回しにしちゃう。

だから読書が必要なんです!

世の中を知れば何にでもチャレンジできる!
行動力のある自分に生まれ変われるんだよ。


以上3点が読書によって得られる大きなメリットです。

単純に「本を読めば頭が良くなる」と言われるより意味があるように感じませんか?


「おいおい、小説はダメなのかよ~」
とお思いの皆さん、安心してください。
もちろん小説にも意味があります。

小説を読む事で得られるのは
「頭の中で見た事のない景色を描く能力」

これが読解力であり、ここから派生するのがいわゆる「察する力」ってやつだ。

「声にならない言葉から、
相手の気持ちを読み取ってあげられる」

本当の「メンタリスト」ってこういう人であるべきなんじゃないの?
なんて事を考えてしまうのです。




先月のある日、母親から電話があった。

「さっきからお父さんが意味不明な言葉を話して困っている」という内容だった。

「昨日トマトで買った新幹線がビッグボス」

信じられないけどこれが父親の話した言葉

それを聞いて僕は鳥肌がたった。
そして母親に言ったんだ。

「今すぐ救急車をよんでくれ、今すぐ」

僕は会社を飛び出して病院に向かった。
どうか間に合ってくれ


父はとても優しい人だ。

「ぼくはこまらせたいわけじゃないんだ。
ただ、うまくつたえられないんだ」

子供の頃、思いを言葉に出来ず泣き虫だった僕をいつも笑顔で頷きながら抱きしめてくれた。

いつも僕にとって
憧れのスーパーヒーローだった

まだ死なせるわけにはいかない

僕が病院に着く頃、父は集中治療室に運ばれていた。

病名は「脳梗塞」
父の症状は脳梗塞からくる失語症

脳内の言語を操るエリアがダメージをうけていた

脳梗塞は脳細胞が死ぬ前、つまり早期に発見できるかどうかで全てが決まる。


そして幸いにも父親は一命をとりとめた


読書は時として人の命を救う


この数日前、僕はたまたま本で脳梗塞について学んだばかりだった。そこに書いてた失語症の初期症状が父親と同じだったんだ。



その後、父は会話も出来る状態にまで回復した。

でも油断はできない。
失語症というのは一見普通に見えても、目に見えないだけに後遺症が発見しにくいらしい。

普通に会話できるようになっていても、
元通りになったのかは誰にも分からない。


コロナでなかなか面会が出来なかったけど
先日ようやく父親に会うことが出来た。


僕の顔を見て父親は言葉にならない声を出した
そして肩を震わせて涙を流した


テレビの中のスーパーヒーローは
いつだって、ほんの少しだけ弱い

だけど、それでこそスーパーヒーローなんだ


僕の憧れのスーパーヒーローは
決して完璧な男じゃない


「ぼくはこまらせたいわけじゃないんだ。
ただ、うまくつたえられないんだ」

僕は子供の頃の自分の感情を思い出した。

あの時父は何も言わず、
笑顔で頷きながら僕を抱きしめてくれたっけ


こころは「種」、ことばは「葉」


言葉がなくても伝わる事がある

言葉の羅列である読書が教えてくれるのは
「時として言葉は不要である」
という事なのかもしれない。


僕はゆっくりと父親と目で会話をした

胸の奥から様々な感情が溢れ出してくる

失語症で迷惑をかけるって?
他人に言葉を上手く伝えられないから
恥ずかしい思いをさせてしまうって?

ふざけんな
ふざけんな!!!

オレ達は親子だ
恥なんて喜んで引き受けてやる

例え言葉を失ったとしても
その心の中に入ってる言葉
引っ張り出してやるから

オレがあんたの言葉になってやる

その時、ふと思ったんだ。

泣き虫の僕を笑顔で頷きながら抱きしめたあの日の父は、今の僕と同じ心境だったんじゃないかって。


「また来るよ」

と言い残して僕は病室の扉を開けた。
扉の隙間から入り込んだ、12月の冷んやりとした空気が僕の横を通り過ぎていく。

生まれ変わっても
あなたの息子になりたいです

そんな「言の葉」をいつか
僕は伝える事が出来るのだろうか?

扉に手をかけた時、ふと背中の方から
「ありがとう」
と父の懐かしい声が聞こえた気がしたんだ

僕は笑顔を作って振り返り、ひとつ頷いてみた

あの日のスーパーヒーローのように
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コメント

40代後半  東京都

2021/12/26 17:52

2. 女手一つで私と弟を育ててくれた、少し離れた地元で一人暮らす母に重ねて泣いてしまいました。気が強く、仕事ができて、そこらの中小企業の社長くらい年収もらっていた母ですが、クリスマスにはいつも「世界の偉人」の本をくれました。紫式部からはじまり、ヘレンケラー、リンカーン、野口英世。そこの紙上に散りばめられていた言の葉が、今の私を作ってくれました。活字が大好きです。活字って、ただ、印字されてるだけの字なのに、「字が活きる」って書くんですよね。

2021/12/26 12:32

1. もしカジノさんが脳の本読んでなかったらお母様からの電話をなんだそれ?って流してしまっていた可能性ありますよね。そう思うと読書は素晴らしい時間+αになりますね~

気になって買ったのはいいけど読んでない本があり、積ん読になってます。。

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