「自称 霊感の強い人」の続編です。

僕は世にはびこる心霊体験のエピソードに嫌気がさしている。
心霊体験を信じないとかじゃなく、ただただ

ありきたりで面白くない

それが理由。

そんな中舞い降りた41歳独身、某アイドルと同じ苗字を持つPさん。
彼の口から発せられる心霊体験はなかなか興味深い。

P「僕ねー、霊感めちゃ強いねん」

よくある霊感強いカミングアウト。

P「金縛りも結構かかるねん」
僕「あ、そーなんですか(棒)
今まで何回ぐらいなりました？」

飢餓で苦しむ人々も王将で1万円分食べるのは無理なのと一緒で、僕にとってもこの様な類の話はお腹いっぱいだ。

P「うーん、ちゃんと数えてないけど・・・
僕「あー、はいはい・・・

P「1000回ちょっとかなぁ」

・・・え？

僕は想像を遥かに越える回数に身を乗り出した。

何それ？？
金縛りに1000回あったの？

1年365日だから41年の人生、3年ほどは金縛り！？
しかも1000回ちょっとのちょっとって何！？

もう僕のハートはPさんに釘付けだ。

待て。

もしかして何かの比喩として金縛りという表現をしているのかもしれない。
怒られて固まり立ち尽くす様とか・・・

僕は彼が上司に「バカを超越したバカ」と怒られている姿を見た事がある。

いや、それにしても1000回越えは多すぎる。

僕「それって寝てる時に動けなくなるあの？
P「いや、そりゃそうですよ
僕「金縛り1000回ってヤバイでしょ！
P「多い時は毎日やからなぁ。今日も。子供の時夏休みの絵日記に書いた事あるねん。

いや、これは先生も困る。
ていうか金縛りの絵日記て何？
というツッコミは避けて僕は1歩踏み出した。

僕「金縛りの時って心霊体験がよく起こるって言うじゃないですか。ラップ音とか上に誰か乗ってたり。あれって本当なんですか？

この1歩は小さくても人類にとっては大きな1歩だ、昔の人が確か言ってた。多分

P「あぁ、あれな、マヤカシやで」

とても毎日怒られてばかりの人には思えない。
テレビでよく見る金縛り体験をバッサリとマヤカシの4文字で切り落とした。

P「金縛りってな、夢やねん。」

Pさんの出した答えはこうだ。
金縛りとは、普段「寝てる時に見てる部屋の風景」をそのまま見てるっていう超現実的な夢

彼は子供の頃、金縛りに悩んで本を買って調べたらしい。・・・意外と努力家だ。

超現実的な光景を見てる夢だから脳が夢か現実か判断できていない状態、そこで脳が指令を出してもそこは夢だから思う様に体が動かない、それが金縛りらしい。

彼は続けた。
P「夢やから誰かが乗ってたりとか不思議な状態が起こるねん。だから金縛りの心霊体験って夢やからマヤカシなんよ。

なるほど。

なるほど！
すごいぞPさん！！

しかも彼は付け加えた。

P「僕ぐらい金縛り極めたらね、コントロール出来るねん。」

なんとこの男、金縛りをコントロール出来ると言う。最初つまらない話とタカを括っていた自分が恥ずかしい。目の前には紛れもなくモンスターがいるのだ。

P「あるタイミングでこのまま寝るか起きるか選択できるんやけどね、そこで 起きる を選択したらめちゃ頭痛くなるねん。それで 寝る を選択したらこれは夢っていう自覚のある夢の中に入っていけるん。
そこでは思った事何でも出来る、ホンマ無敵！

なんとまるでRPGの話にしか聞こえない。
まさにファンタジー！

僕「え、じゃあ空飛んだりとかも？
P「全然出来るよ、僕今朝も離脱してちょっと飛んできたもん。あんまり時間なかったからちょっとだけやけど。」

なんとこの男、会社で真剣な顔をして後輩に

「今朝ちょっと飛んできた、時間なかったからちょっとやけど」

と話しているのだ。

そして離脱というワード。
割愛したけど彼が言うには体外離脱というものらしい。これは聞いたことのある幽体離脱ってのとはまた違うらしい。(詳細不明)
夢で時間を気にするPさんマジ半端ねぇ。

僕「え！ほんまに何でも出来るんですか！今朝のこと覚えてたら教えてくださいよ

P「今日な金縛りあって頭痛くなるの嫌やから寝たんよ。それでその下の夢に入っていって無敵状態になるやん？

・・・いや知らねーよ(心)

それで窓から空飛んで出てな、あ、窓もすり抜けられるねん。僕とこ1つ下の階に可愛い女の子住んでるからちょっとそこにお邪魔してな、ちょっとだけイイコトしてきてん(ウヘッ

ゲスい！
ゲスすぎるぞPさん。

いやでもアレやでカジくん。カジくんが思ってるようなそんな悪い事してないねんで(ウヘッウヘッ
おはようの挨拶程度や。

やってるよ！
絶対やってるよこの人。

僕「ちょっとPさん今昼メシ中！
P「あ、ゴメンゴメン(ウヘッ
それでな、ご挨拶終わった後また空飛んでスーパー行ってん。それで魚肉ソーセージ食って帰ってん。

せっかくの無敵状態にも関わらず中学生程度の発想しか出来ない残念なPさん。
この人を取り締まれる法律がない現代は危険がいっぱいだ。

そしてその後、経験した心霊体験話になり彼の口から

「死の列車に乗った」

という衝撃の発言が出る事になるんだけど、長くなるのでまた時間があれば書きます。

ちなみにPさん、将来の夢は

子供たちの住みやすい平和な世界

らしいです。
うーん、41歳独身・・・