《遺書》を書く
わたしは毎年
大晦日に遺書の書きかえをする
最初に書き初めたのは
大病をしたとき
もう十年になる…
明日が来るのは
“当たり前じゃない”
って事が衝撃だった。
この世から締め出されるという奇妙な感覚は、
今でもよく覚えてる
そして
レースをしていたわたしは
3度にわたる全損事故も、おこしている
ヘタクソナモノデ
その時にも
不思議な体験をしてる
まず
走馬灯が本当だってこと
わたしの一生と
わたしを見つめる母の顔。
それをすごいスピードで
客観的に見ている。
母はわたしをこんな風に、見ていたんだなぁ
それは
わたしの目線でも
母の目線でもなかった。
これは
わたしを守っている存在の目線なのだろうか?
ありがとうを言いたい!何より…
もう1度逢いたい
わたしは
死ぬことよりも
それが叶わぬことの方が、怖かった
だから、わたしは毎日
今日が最後かもしれないと思っている
そして
人ともめない。
最後は笑顔で別れる。
今日来るかもしれない
この世の終わりが
後味の良いように
宛名はなくていい。
携帯のメールでいい。
送らなくていい。
ほんの5分でいい。
あなたも
書いてみませんか
案外
持っていきたいものが
少ないことに
置いていきたいものが
多いことに
感謝したい人の多さに
謝りたい人の多さに
許してない人の多さに
驚くかもしれない
何より
何を書いていいか
わからない自分に…
驚くかもしれない
最後に
持っていきたいものは、
子の写真
親からの手紙
好きな人との思い出。
その程度だった
棺桶を前に
ベンツやロレックスなんて
なんの意味もない
一生懸命生きてきて
大切なものを、見間違うところだった。
遺言は、
心の整理になる。
何が大切か
何がいらないのか
何をすべきか
何をやめるべきか
輪郭がはっきりする
今年も多少書きかえた
あげるもの
処分するもの
知らせる人
それぞれが1年分
少し増えた
そして写真を選ぶ
最後に
知らせたい人の一番上に
わたしの大切な人の名前と電話番号を書いて…
神棚の後ろに置いた
今年の大晦日も
また元気で笑って
この封筒を開けられますように
天国への道は
惜しまれる気持ちで
つくられる。
今日も良い1日を
過ごそうね(*^▽^*)ノ