自分を知るということが大切
教養とは自分を知ることである、と言おう
実のところこれは大変に難しいことである
人はよく「自分のことは自分がいちばんよく知っている」と言う
しかし多くの場合、的外れとしか言えないほどに人は自分を知らない
短所はまだしも、長所に至っては全くわかっていない
人は自分の見たいものだけを見る
見たくないものを望んでまで見ようとしない
これは自分に対してだけではなく、他人に対しても同じことだ
他人の良いところを見る、といえば聞こえは良いが
実は自分にとって都合のよいところだけを見ているに過ぎない
他人という玩具にいつまでも遊ばれていたいのだ
真実を知ることよりも、事実を隠すことに齷齪する人間の愚かさ、
その愚かさに対して人々は恐ろしいまでに寛容である
本当ならば、人はもっと自分を知らねばなるまい
家族や同僚とは常に一緒にいるわけではないが、
自分自身とは片時も離れることがないからだ
自分を知ることは難しいかもしれない
難しいのではなく、
恐ろしいのかもしれない
自分を知るために必要なことは、頭のよさよりも
勇気が必要となる
自分で自分を知ろうとしない者とは、
無知である以上に飛び抜けて臆病な者だ
自分で自分の正体が明らかでない者に、他人を愛することなど本当に可能だろうか
真実を拒む者に、真実が微笑むことはない
哀れな獣が鏡張りの迷路を彷徨うが如く
人の世とは斯くも滑稽である
コメント
2023/04/23 20:11
2. >>1 捨吉さん
……………………(・・;)
ニャ…………………
返コメ
2023/04/23 20:09
1. 中島敦「ガオー!!!!」
????「我輩は猫である」
返コメ