金髪のご婦人と公園で:第2話
40代半ば  東京都
2018/03/15 17:18
金髪のご婦人と公園で:第2話
やっぱり私も日本人だからバカにされていたんだろうか...

というのはその頃の日本は今と違ってまだお金があり恵まれていた為、「中々英語が上手くならなくても(お金を利用すれば)簡単に友達はできる」なんて甘く見ていた人達も多かったからなんですよね。

でも彼女はこう言いました。

「あら、それは違うわ。だけどそんな男と居たってこの先あなたの為にはならないだろうから、もうスッパリ切り離しちゃいなさいな」

切り離す...?ああ別れちゃえってこと?

「私もそうよ。もっともあなたの場合とはちょっと違っていたけどね」可笑しそうに笑いながら、彼女は自分の話をしてくれました。

30年以上前、彼女は故郷のシカゴの一軒家に旦那様と住んでいました。隣りには彼女の高校からの親友が住んでいたこともあって、いつも家族ぐるみでパーティーなどを開いて楽しく暮らしていたそうです。

ところが半年程経った頃、彼女は他の隣人達から変な噂を聞くようになりました。

「ねぇメアリ、あなたのご主人ちょっと気をつけた方がいいかもしれないわよ」

米国での隣人付合いは日本人の想像以上に深い為、余程ガードが固くなければ自分の家の事は町中に容易に知れ渡ってしまいます。そしてその変な噂とは「夫はメアリの親友と日中よく行動を共にしている」というものでした。

最初は2人に裏切られたショックと信じたくない気持ちでいっぱいでしたが、意を決した彼女は探偵を雇ってしばらく彼らの行動の調査を依頼したそうです。結果は、ご主人と親友の方は週に数回モーテルで密会していました、肉体関係を以前から持っているのも事実です、という事でした。

「訴えられますか?」

「いいわ、私が自分で始末をつける。その代わり一緒に現場に張り込んでいて」

ある日彼女は探偵と共に2人がモーテルの部屋に入っていった所を確認し、少し時間を置いてから部屋に乗り込みました。

「この裏切り者!!」

彼女の罵声に潜り込んでいた布団から慌てて顔を出した2人。

「ああメアリ、違うんだ(何が笑?)、これは...」「ごめんねメアリ、ご主人が相談に乗って欲しいって言ったから...」互いに情けない言い訳を話し出した2人を睨みつけた彼女は、まず親友を思いきり数発殴りつけ、怯えてパニック状態のご主人を布団から引きずり出した後...

「あんたって本当に最低な男ね!」というメアリの声と共に、天の裁きは下されました。男として、絶対必要不可欠なものに。

そう、メアリはご主人の大事な◎△を持って来た台所ナイフでバッサリ切り落としてしまったのです!

ご主人の悲痛な叫び声とそれを目にして半狂乱になっていた親友に「もう2度と私の目の前に現れるんじゃないわよ」と言った彼女はすぐに警察を呼び、救急車を手配しました。

まだ若かった私は彼女に起きたそのリアルな話に心臓はバクバク[目][exclamation]️...その上極上の寒気もおまけつきでしたが、メアリの話では彼女は罪に問われず、ご主人は以降亡くなるまで彼女の命令に背くことは一切無かったそうで、親友の女性は町に居られなくなり半月程で引っ越してしまったのだとか。

「だから...ね?このおばあちゃんからしたらあなたの恋人なんてお庭の手入れより簡単よ。もちろんハサミ[美容院]️なんて要らないわ。だからさっさと捨てちゃいなさい」

優しいアイリッシュブルーの瞳で笑い、私の手を握った後、去っていった彼女。

私は浮気については、相手だけを責める気はありません。他の女性に目移りする隙を与えたこちらにも責任はあるのだろうから。ただ、何に関してもやられたら倍返しは自分のモットーのひとつです笑。

男性の皆さん、女性の皆さん、浮気するならあくまでバッチリ計画を練って。念には念を入れましょう🤫

今回も長い日記にお付き合い頂き、ありがとうございました[黒ハート]








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コメント

50代前半  沖縄県

2018/05/24 12:46

2. ごもっともな話ですね♪
上手に付き合わなきゃね♪

2018/03/16 6:41

1. 過激なおばあちゃんでしたね。(笑)

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