飛んできた彼女・2(亜季の実話怪談)
40代半ば  東京都
2021/06/14 19:33
飛んできた彼女・2(亜季の実話怪談)
Rちゃんが何故そんな事を気にするのか?Kくんと私に何の関係があるんだ?と、ここである昔の事を思い出しました。

Rちゃんはおとなしいけど割と頑固で見た目も当時のギャル世代の中では目立たなかったタイプ。そんな彼女はある時からKくんに夢中になりました。普段静かな彼女がしきりにKくんに話しかけたり、何より「恋してる感」が思いきり出ていたので周りは驚いたものです。対してKくんはイケメンだけど真面目で、男女問わず誰からも好かれる人でした。覚えてる限りでは、Rちゃんは2度Kくんに告白し失敗しています。2回目の時は「半ば脅されてるみたいだったよ」とKくんは苦笑していたそうです。だけど、それは20代の頃の話...しかし次の話を聞いて、私は驚きました。

「Rちゃん、まだ諦めてないらしいんだよ」

「えっ!でも確か2人とも独身でしょ?それなら...」「前回集まった時さ、亜季ちゃん(左)・Kくん・Rちゃん(右)で私達の向かい側に座ったじゃない?あの時、Kくん亜季ちゃんの方思いきり向いてずっと話してたんだよね」

確かに。しかしこれには理由があります。プログラマーの勉強をしていたKくんは私の夫が大手で働くプログラマーと知り、興味津々でスキルを上げるにはまず何を重点的に身につけるべきか、強味になるのは主にどんなスキルか、などを聞きたがっていたのです。

しかし向かい側に座っている友人達からしたら「最初は様子見ててあちゃー(;´ ∀`*)ってみんな苦笑いしてたけど、最後の方はむしろコワかった」とのこと。「Rが話しかけようとしてもKはずっと亜季の方向いてるし、アイツ話に夢中でRにお代わりは?とか聞かれても全然聞いてないんだもん。しまいにR、顔真っ赤になり出して帰るまで何かブツブツ言いながらしきりに舌打ちばっかしてたしね」

舌打ち...あの独特のかすれ気味の高い声...。

声の主がやっとわかりました。あれは私への「勘違い」と「逆恨み」が「念」となってはるばる私の所へ飛んできたのですね。そしてその後、彼女はKくんに何と3度目の告白に踏み切りましたが、またもや失敗しそれ以降全く姿を見せなくなりました。

うんざりしたKくんは「何故無理なのか」と聞かれ「実はもうすぐ結婚するんだ」と嘘をついたようです。主演でもない私はとんだとばっちりを食らいましたが笑やはり怖いのは「生きた人の念」!!何気ない一言にも気をつけるべきですね(*^^*)
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