ﾁｬｲﾅな方が経営する中華料理の店に入って３０分が経過




そんなに客はいないのに未だに出来上がらない野菜炒め定食




どこかの畑まで野菜を取りに行ったのだろうか…



『野菜炒め定食まだですか？』と聞くと



『ﾅﾆｶﾞ？』


って返答してきたﾁｬｲﾅの方



厨房に小声で言った



『野菜ｲﾀﾒ､ﾜｽﾚﾃﾀｰ』


って声が俺の席まで丸聞こえだﾊﾞｶたれ



腹が立ったが怒るのは我慢


ﾕﾙｷｬﾗを目指すと決めたのが２時間前


ほのぼのとしたｷｬﾗを目指すことを決めたばかりだから怒らない



もうﾕﾙﾕﾙ過ぎて見てる人のお腹までﾕﾙﾕﾙにしちゃうぐらいのﾕﾙｷｬﾗを目指すと決めたのだから野菜炒めが遅いぐらいで挫折は出来ない



そんなことを考えていると野菜炒め定食が出来上がった｡




野菜炒めの９０％がﾓﾔｼを占めている



残り１０％の中に肉とｷｬﾍﾞﾂとﾀﾏﾈｷﾞが申し訳なさそうに入っている




ﾓﾔｼも野菜だから間違いではないが､ほぼﾓﾔｼ炒め定食




そんな野菜炒め





それは許す






しかし､これは…(写真参照)






定食のﾒｲﾝである野菜炒めの隣に小皿で備えつけられた漬け物



いくらなんでもこれは…






少な…
(写真参照)





まあ､あってもなくても別にどちらでも構わないが､これなら付けてくれないほうが有り難い気がする




ﾒｲﾝを食べ終わり､ﾃﾞｻﾞｰﾄの杏仁豆腐を食べていると店員が小さな茶碗に盛ったﾗｲｽを持って俺の所にやってきた｡



『ﾃｲｼｮｸのﾗｲｽ､ｵｵﾓﾘだったのにｵｵﾓﾘするのﾜｽﾚﾀよ』





わざわざ有り難う







杏仁豆腐食ってる時に持ってきてくれて有り難う





もう食べ終わったからいらないと断ると『ああ､ｿｳﾃﾞｽｶ』と言って厨房に戻る店員



この店に長時間いるとﾕﾙｷｬﾗが崩壊しそうなので支払いを済ませて店を出ようとすると､さっきの店員がまた俺に声をかけてきた｡




『さっきのﾃｲｼｮｸ､野菜ｲﾀﾒじゃなくてﾓﾔｼ炒めかもﾀﾞｶﾗ､ﾓﾔｼがｲｯﾊﾟｲだたら５０円安い』




今更どうでもいいわ




ﾕﾙｷｬﾗ２時間で崩壊


やはり人間は無理をするとﾛｸなことがないとよくわかった



とりあえず､あの店にはもう近づくをﾔﾒておこうと決めた