山崎博士の指令により、世界健康組織ジネンジョの種芋育成コンピューター『メイＱＵＥＥＮ』を破壊する為、ジネンジョ本部に乗り込むことを決意したジロー


辺り一面を芋畑に囲まれたジネンジョ本部


白いヘルメットを被り、学生服姿のジローは詰め襟のフックを止め、ジネンジョ本部のインターホンを人差し指でプッシュした



『どちら様ですか？』



インターホンから聞こえる声にジローは答えた



『詳しいことは言えませんが中に入れてください』



素っ気ない声で『お断り致します』と言われ、ジローは考えた




鼻を摘みながら再びインターホンを人差し指でプッシュするジロー




『あの～、お色気新聞社ですがウフン、取材にお伺いに来ましたのアハン、今日はスカートが短すぎてお恥ずかしいですわ、中に入れていただないかしら』



ゆっくりと開くジネンジョ本部の巨大な扉




ジローの作戦は見事に成功した。



『今だ！』




門が開き、愛用の自転車に乗って中に入ろうとしたジロー


ゆっくりとスライドしながら開く扉に対し、慌てて中に入ろうとしたジローは扉の両端に自転車のハンドルを当ててしまい、前のめりで転倒する




『貴様は誰だ！』




鼻血を流し、顔を泥だらけにしたままジネンジョ本部に乗り込んだジローをジネンジョ戦闘員が行く手を阻む



懐に隠しておいた包丁２本を両手に持ち、目を血走らせながらブンブン振り回すジロー



狂気に満ちたジローに戦闘員もうかつに手が出せない



戦闘員の１人を人質にし、包丁を前に突き出しながら『博士の所まで案内しねえと１人残らず殺っちまうぞ！』と叫びながら腹に巻いた数本のダイナマイトを見せつけ、敵を威嚇するジロー




その一部始終を監視カメラのモニターで見ていた秘密健康組織ジネンジョの総帥であるジネンジョ博士



『貴様がジローか！今日この場所が貴様の墓場になるのだ！』



スピーカーから聞こえるジネンジョ博士の声『出て来い！』と叫ぶジロー



『最上階にある社員食堂まで来い』と叫ぶ博士



言われるがまま最上階の社員食堂に行くと、食堂でジネンジョ博士が１人で待ち受けていた



『貴様が世界を芋だらけにした張本人ジネンジョ博士か！』


食堂の入り口付近にあったお盆やスプーンを博士に投げつけ、怒りを露わにするジロー


『勝負だジロー！』


…②へ続く