両手を天に掲げ、博士は芋怪人に変身した。


『俺も変身だ！チェーンジロー！』



ジローの白いヘルメットが黄色にチェンジし、顎ヒモがジローの顎に装着された



『おのれ！こしゃくな！これでもくらえ！』



芋怪人が投げる固い芋をヘルメットでガードするジロー



ヘルメットでガードをしながら少しずつ芋怪人に近づき、芋怪人の腕を掴んだジローは少し伸びた爪で思いっきり芋怪人の二の腕をツネる



爪痕で紫色になった腕を見て怒る芋怪人




その隙をジローは逃さなかった



『これでもくらえ！』




芋怪人の背後に回り、芋怪人を羽交い締めにしたジローは新聞紙で包んでいた熱々のサツマイモを芋怪人の背中に入れ、手の平で芋怪人の背中を叩いた



『熱い！背中が熱い！』




あまりの熱さに床を転げ回る芋怪人を靴のつま先で何度も蹴るジロー



転げ回る芋怪人に足を掴まれ、倒れたジローは取っ組み合いながら食堂の厨房まで転がった



その時、取っ組み合いをヤメて立ち上がろうとしたジローの腹に巻いていたダイナマイトがコンロの火に引火してジネンジョ本部は木っ端微塵となった




焼け落ちていくジネンジョ本部からは焼けた芋の香ばしい香りがした…




ジネンジョ本部が崩壊して数年…世界中に埋められていた芋は徐々にに減少し、地球は元の状態に戻っていった。




爆発によりジネンジョ本部と共にバラバラになったジローは再び山崎博士の手により作り直され、新しく作られた弟サイボーグのタローと二人で給湯室から職員のコソコソ話を盗み聞きしては小遣い稼ぎに励んでいる。




職員から巻き上げた金で新しい自転車を買ったジローは学生服姿で白いヘルメットを被り、今日も巻き上げた金をポケットに入れ、街で買い物をしている





さらばジロー



また会う日まで






芋組織壊滅ジロー
完