ミッくんの自転車 ②
ある日のこと
蒸発したミッくんの父親から突然連絡が入り、ミッくんに会わせて欲しいと言ってきた。
お父さんに会いたいと言っていたミッくん
母親はしぶしぶ承諾する。
父親と久しぶりの食事をしたミッくんは帰りがけに父親から1万円を貰う。
帰宅後『お母さん、これで何か買って』と言って父親から貰った1万円を渡すミッくん
しかし母親はそのお金は受け取らず、ミッくんが一番欲しい物を自分でよく考えて買いなさいと言って渡した。
ミッくんが一番欲しい物…
自転車
しかし、ミッくんの欲しい自転車は1万円では買えない。
それからミッくんは自転車を買う為に小遣いは全て貯金。
小学校1年生の頃から乗っている自転車は成長と共に小さくなっていく。
学年が上がるにつれ、同級生から小さい自転車だと面白半分にからかわれても我慢しているミッくんを見かねた母親が
少し出すから買いなさいと言っても母親に気をつかい、自分で買うから大丈夫だよと言っていたらしい。
約二年頑張って貯めたお金で今年の春にミッくんは自転車を買った。
中学生になっても乗れるようにと少し大きい自転車を自分のお金で買ったミッくん
そんな二年の努力の結果を心ない人間が奪っていった。
買ってからまだ2カ月ちょっと…
そりゃあショックも大きいだろう…
この話を聞いて、このまま黙って帰ったら後悔しそうだったので俺は先輩にあるお願いをする。
~続く~