部屋を見渡す




小さなホウキで部屋の隅を掃いてみる





少量のホコリと少量の抜け毛が集まった





その少量の抜け毛の内、縮れた毛が多数




たぶんチ○毛だろう






この一角だけでこれだけのチ○毛が落ちているということは部屋全体をコロコロすれば大量のチ○毛がコロコロに捕獲されることになる








部屋中でコロコロを転がす



粘着が無くなると剥がし、粘着が無くなると剥がすを繰り返し、粘着部分に張り付いた抜け毛をチェックする






おぞましい数のチ○毛がへばりついている








俺はどちらかと言えば掃除が好きなので意外とこまめに掃除をする





それなのにこのチ○毛の数









なんたる不始末






室内で全裸でいることが原因だろう






全裸で部屋をウロウロする度にそこら中にチンのお毛毛を投下していたに違いない






防止策は服を着れば良い







しかし、ここは俺のパラダイス




全裸で過ごすことが出来る唯一の空間




全裸でカレーを食べても怒られない







たこ焼きを食べながら揺れるタマを見て『親戚？』なんて独り言を言っても許される空間






でもチ○毛が部屋中に落ちるのは許されない







そこで俺は考えた




落ちる前に抜けばいい





つまり落ちる前のお毛毛をコロコロしておけば部屋に散らばる心配もない







先手必勝とはよく言ったものだ




しかも俺は全裸の状態












コロコロ…


コロコロ…


痛っ…


コロコロ…


コロコロ…










大量の毛が抜けた



でもちっとも嬉しくなかった







何かよくわからないが、下の毛以上に何かを失った気持ちになった












いい歳こいて股間にコロコロを押し当てていた自分…













いそいそと服を着て、号泣したい気持ちを抑えながら見えない何かに対して心の中で必死で謝った









うなだれたまま床を見ると掃除したばかりの床にチ○毛が１本落ちていた





久しぶりに泣いた



ポポ