とも子と二人で暮らしてた頃…

ﾊｯﾋﾟｰでﾅｳな日々だった…

「買い物に行って来ま～す」って、とも子…

「あっ、行ってらっしゃい、気ぃ付けでね!?」って私…

それっきり…




かれこれ一年にもなるべが？


買い物行ったきり一年も帰って来ねーｵﾅｺﾞって、どごにいるもんだべが!?



寂しくて恋しくて、とも子の履いでだﾊﾟﾝﾃｨ…

いっつも頬づりしてるの…
たまに、被って歩いたりしてるの…


「とも子、歯の綺麗な人嫌い、髪の毛ｷﾁﾝと分げでる人も嫌い…男のくせにｵｰﾃﾞｺﾛﾝ付けでる人、大嫌い…とも子、どんな汚い格好でもいいの…心が綺麗な人なら…」っていうがら…

私、一年位だべが…!?

歯も磨がねーで、頭の毛ﾎﾞｯｻﾎﾞｻで風呂なんか入った事もねー…。

したら、とも子…
「汚過ぎる」って…


とも子、捜して旅に出た…
盛岡、仙台、山形、福島、ぐりっと回った…

とも子の田舎、秋田だと聞いで秋田訪ねで行った…。
したら、ｱﾊﾟｰﾄの管理人が出で来て、「あぁ、その人なら、たった今引越しましたよ」って…
「どご行ったが解りますか？」って尋ねれば、「青森行くような事、言ってましたよ!?」って…
青森訪ねれば、別人で、すんごぐ綺麗だったりして…

秋の函館…
とも子のいる所わがった…
ｱﾊﾟｰﾄの下がら、「とも子、俺だよ～」って言ったら、とも子、窓がら顔ﾍﾞﾛｰと出して…いぎなり、ﾜｰって泣いで…
「どうしたの？とも子…
大きなお腹して…食べ過ぎだの？」って尋ねれば、「子供出来だの…」って…
「あれ～、誰の子供なの？」って尋ねれば、「知らない…」って、涙っこ一つﾎﾟﾛって流して…


可愛いそうな、とも子…


あれから…３回目の秋だぉん…


とも子が死んでから、３回目の…３回目の秋だぉん…



この歌をあなたに聞かせたかった…
この歌をあなたに聞いて欲しかった…
この海の向こうに旅に出た君に…
渡せなかった花束の代わりに…

あなたのために作ったこの歌…

二人の愛の歌…

この歌をあなたに聞かせたかった…

でも今はいない、あなたに…
遅かったﾗﾌﾞｿﾝｸﾞ…









この愛を、あなたと育てたかった…
この胸をあなたに打ち明けたかった…

あの、星の向こうに旅に出た君に…

間に合わなかった指輪の代わりに…


あなたのために作ったこの歌…
二人の愛の歌…

この愛をあなたと育てたかった…


でも今はいない、あなたに…

遅かったﾗﾌﾞｿﾝｸﾞ…