名物社長
50代後半  東京都
2010/09/14 9:47
名物社長
あまり具体的に書くと素性(私どころか相手の方も含めて)がバレてしまいますので、少々ボカして書きますが、仕事柄、色々な方からの売込みがあります。

ある時は、自社の生産ラインを活かした新製品だったり、或いは外国の製品に目をつけて、輸入代理店の権利を取得したので買うときはウチを通して云々…。

ウチに時折来るその「名物社長」は通販ブームの初期に会社を起ち上げた人。
その時のモットーが「一見で、何に使うか判らないモノは売れる!」だそうで、お腹に巻いて中周波を送るベルト(国産でもあるが、当時10万超で売っていたものを2万円前後で売った)で一山築いたとか。

その人が、今はバイオをやっているということで挨拶に来られました(今は通販も大手に牛耳られて、出し抜くのが難しいそうで)。

バイオというのは、文字通り微生物を使った製品で、それぞれの目的に合わせて合成されたバクテリアなどを固めた錠剤(海外製が殆どで国産はあまり無いそうです)を輸入して販売している。

何に使うかというと、藻やヘドロだらけになった池の浄化や、シャンプーや石鹸などで汚れた排水の浄化(個人宅ではなく、温泉場などの施設では排水する際に浄化槽の設置が義務付けられていて、そこに投与する)が主な目的。バクテリアがそれらを食べて浄化するわけです。

で、今、その社長が何に夢中かというと残飯処理だと言うんですね。

学校の給食や弁当工場などで必ず出る残材を、バイオで促進して肥沃な土に変える事業をやっているんだそうです。

それまで高級外車に乗っていた社長ですが、その日、会社に現れたのは2トンのトラック。聞けば、その荷室に残飯を処理するバイオの設備があるという。

早速、駐車場に行き、荷台に上って中を見せてもらいました。

と、フタを開けた瞬間!
鼻がひん曲がるような強烈な匂いが[たらーっ(汗)]

匂いで気を失いそうになったのは久々の体験でした。

数秒しかいられなかったので、ハッキリと見たわけではありませんが、中は茶色の物体がグルグルと動いており(バクテリアを活性化させるために撹拌させる)、明らかにどこかの小学校の給食だった物らしきが、周囲には浮かんでいました。

「さっき、そこの小学校の残飯を回収してきたところなンよ。凄いよ~。唐揚げの鶏の骨なんか半日で土になっちゃうから」

まだまだ認知度も低く、またこの手の仕事は認可制でもあるため、商売のライン(誰から買って、誰に売るかというシステム化)はまだ出来てないが、絶対に儲かる仕事だと燃えていました。

最後にこの社長、面白いことを言ってました。
「人間もこれに突っ込めば、3日で跡形も無くなるヨ!」

う~ん、この人、いったい何処に向かおうとしてるんだろう[たらーっ(汗)]
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