いつかの月のように
いつだったかふと夜空を見上げたんだ。
建物の間から覗く今にも消えそうな月を見たよ。
誰からも感謝をされず、その存在さえ忘れられているかも知れないのに。
ただひたすらに真っ暗な闇夜に光を灯してくれていたよ。
今にも消えそうで何だか悲しげに見えたけど、それでも何も言わずにただ輝いていたよ。
今の自分に置き換えてみたんだ。
自分はこの月の様に
何も望まず、
声も出さず、
例え忘れられてしまったとしても、
ただひたすらに誰かを照らし続ける事が出来るのかな?
そんな無償の愛を送る事など出来るのだろうか?
きっと…
絶対に…
『無理だろう』
って思ったよ。
でも…
もしかしたら…
自分に太陽の様な
そんな存在が居てくれたなら…
きっと…
もしかしたら…
出来るのかも知れないね。
あの日の月の様に。
そんな事を思いながら
今日が過ぎて行くよ。