天国までの百マイル、回顧録2……そんなオババの独り言[涙]
30代前半  兵庫県
2010/10/24 5:35
天国までの百マイル、回顧録2……そんなオババの独り言[涙]
何だか書き出したら止まらなくなってきたな。




『明日、お父ちゃんの墓参りしたら外にご飯食べに行こう』


3人共、持っている中で1番綺麗な洋服を来て墓参りへ


母は長い間、手を合わせていた。


『さ、行こうか』


隣の市まで車で出掛け、有名なステーキハウスへ。


席に行くと見知らぬおじさんが笑顔で立ち上がった。


『初めまして、こんばんわ』


笑顔なのに、何故だか身の毛がよだつ……


姉も妹も同じように思った様だった。


テーブルに乗り切らない位の料理が運ばれ食事は始まった。


楽しそうな母を横目で見ながら、時折話しかけてくる男に適当に相づちをうち食事を進めた。



それから2ヶ月もしないうちに母が宣言した。


『この前のおじさんと一緒に住むからね』


3人共、泣きながら反対した。


理由なんて言えない


『嫌な予感がする』


信じるわけがない。



決定事項だったのだ……


覆すことは出来なかった。



複雑な気持ちを抱えたまま、共同生活が始まった。



おじさんの家は住宅街の中でも一際大きく、豪華だった。


自分で商売をし成功していたらしい。


その家で家政婦として働いていた母を見初めたらしい。


『子供達も一緒に幸せにしたい』


母も自分1人での生活が限界だったのだろう。


明朗快活、経済的余裕もあるその男に頼りたくなったのも無理からぬ話。


一緒に暮らし始めた半年後、少しずつ本性が表れてきた。


母は再婚後も市場の仕事を続けていたため、朝は不在。


朝4時、いきなり蹴り起こされた。


『おい、足を揉め』

『誰に食わせてもらってる』

『母親には言うなよ』


1度、眠いからと断ったら拳骨で殴られた……文字通り殴られたのだ。


そして初めて知ったのだ。


その男が元ヤクザだったと。


真冬の朝早く、外に叩きだされ氷水をかけられたコトもあった。


そして、服で隠れる所を殴るのだ。


日々エスカレートしていき、やがて母が近所の人からその事実を耳にした。


抗議した母も殴られた。


『嫌なら出ていけ、ただし何処までも追いかけて殺してやる』


逃げ場なんて無い……


とにかく、ひたすら大人しく従い続ける……それしか無かった。


家に帰りたくない、ただそれだけの理由で部活をし学年総代を務めた。


周りから


『お宅の娘さん凄いですね』


そう誉められると、その日は機嫌が良い。


外面が良いから、PTAには


『○○さん人格者ですね』


そう言われていた。



【こんな家、出て行ってやる】


実は妹は小学校5年で数回家出をし、ついには行方不明になっていたのだ。

(数年後、施設に偽名で入っていた事が判明した)


必死でアルバイトをし、貯金をした。


高校1年の終わり、突然バイトを辞めさせられた。


バイト先に出勤したら店長が驚いた顔をし


『お父さんから電話で、辞めさせますって……』


どれだけ邪魔をしたら気が済むんだよ。


もう限界だ……


母に伝えると


『此処へ行きなさい』


クソオヤジの知らない母の知人の住所の書かれたメモ。


アルバイト先で知り合ったオバサンに協力してもらい、バレない様に少しずつ荷物を運びだした。


そして高校2年の始業式から1週間後


どうしても外せない用事でクソオヤジが出掛ける日がわかった。


クソオヤジが出掛けた晩、最後の荷造りをした。


『ねぇ、姉ちゃんも一緒に行こうよ[exclamation]


そう言うワタクシに


『無理、お母ちゃんを1人には出来ないよ』


そう言って背中合わせで座り


『御守りだよ』


って、小さな人形と水晶を渡してくれた。


『元気でね、頑張れ』


振り返らず部屋を出ていった……姉は泣いていたのだ。


そして朝靄の中、別れを告げ家を出た。


あらかじめオバサンに預けていた荷物は宅急便で送ってあった。


ただ、万が一クソオヤジの知り合いに見られたら困るので


駅が学生で溢れる登校時間までオバサンの持っているアパートに隠れていた。


時間になり、駅へ……


楽しそうにお喋りしながら歩く同じような年頃の子達を眺めながら座席に腰を下ろした。


発車ベルが鳴り響き、ワタクシは馴れ親しんだ地を離れた。


涙が溢れて、ただただ怖くて仕方なかった。


ただただ、泣きながら景色を目に焼き付けていた……
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コメント

30代前半  兵庫県

2010/10/24 7:28

4. >銀狐さん

ウチのお父ちゃんも自殺みたいなもんだよ[涙]

銀ちゃんのお父さんみたいな潔さは無かったけどね[バッド(下向き矢印)]

50代半ば  兵庫県

2010/10/24 7:08

3. もうすぐ… 今月28日、父の 13回忌で三河の実家に帰ります、 脳梗塞で入退院を繰返した父は自宅で自らの命を絶ちました、 豪傑だった父の最後の決断でした。 せらぴ~さんの半生録、心待ちにしてます m(__)m

30代前半  兵庫県

2010/10/24 6:56

2. >れあさん

ちょっとね~[冷や汗]

人生の折り返し地点に来たから自分の人生の総括[ウィンク][手(チョキ)]

れな[退]
30代後半  沖縄県

2010/10/24 6:49

1. どうしたの?

せらちん[あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)]

いつものおばば日記じゃないから…

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