【スイーツ十番勝負】とは……


私の独断と偏見で選んだ10軒の有名スイーツ店を巡り、各店ごとに1品ずつ計10品の極上スイーツを次々と平らげていくという……まことに凡庸なる試みである。


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記念すべき第一店舗目は、名古屋市東区白壁（しらかべ）にある『 Cheval Cafe （シュバル カフェ）』だ！


このシュバルカフェのある白壁エリアは、名古屋市内随一の高級住宅街である。


都内で言うならば、世田谷区の成城であるとか、大田区の田園調布といったところであろうか。


ここ白壁は江戸時代、尾張藩の中級武士のお屋敷が建ち並ぶ場所であり、明治に入ってからは著名な財界人たちが邸宅を構える地域であった。


ひと頃、東京都港区白金（しろかね）および白金台に住む専業主婦を、「シロガネーゼ」などと呼んでいたが、名古屋の白壁（しらかべ）も負けてはいない！


ここ白壁エリアに住むセレブたちを「シロガネーゼ」の向こうを張って、「シラカベーゼ」と呼んでいる。


何はともあれ、シュバルカフェはセレブたちが集うに相応しい洒落乙なカフェなのだ。


外観は赤レンガ作りで、入り口にはペット同伴可のテラス席がある。


店内はソファー席と椅子席があり、特に目を引くのが、席ごとに形状や色目が違うソファー席だ。


私は椅子席につき、当カフェ一番人気のリッコタチーズのパンケーキを注文すると、関西訛りのお姉ちゃんがこう言う。


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当店のパンケーキは、焼き上がるのに20～30分はかかりますが、お時間は大丈夫でしょうか？
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このカフェのパンケーキは、ホットケーキ系のパンケーキではなく、スフレ系のパンケーキなのだ。


スフレ系のパンケーキは、じっくりと丁寧に仕上げるため、焼き上がりに最低でも20分以上はかかるのである。


さて、アイスコーヒーを飲みながら待つこと25分、お待ちかねのリッコタチーズのパンケーキがやってきた！


パンケーキには、メイプルシロップかハチミツが付く。


三ピースのふわふわパンケーキに、メイプルシロップを注ぎ、ナイフでカットする。


切り分けたパンケーキは、フォークでさすという表現より、フォークですくうと言った方が、より適切であろう。


その食感は、トロトロ半熟のオムレツのようで、口中に含むといとも簡単に溶けてしまう。


生地にリッコタチーズを練り込んでいるためか、パンケーキ自体は甘さ控えめである。


添えられたメイプルシロップをかけると、程よい甘さになるのだ。


三ピースのパンケーキは、見た目こそボリューミーだが、軽い食感なので、ペロリと平らげることができた。