ルネ・ラリックの香水瓶
40代後半  愛知県
2018/10/21 19:01
ルネ・ラリックの香水瓶
豊橋美術博物館で開催されている「ルネ・ラリックの香水瓶 ~アール・デコ、香りと装いの美~」へ行ってきました。


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20世紀初頭、それまで上流階級のみが使用していた香水が、一般の人々に広がると、香水メーカーは競って美しいデザインの香水瓶を求めるようになりました。



香水商のフランソワ・コティは、すでに宝飾作家として成功を収めていたルネ・ラリックにいち早く目をつけ、ガラス製の香水瓶の制作を依頼します。



ルネ・ラリック以前の香水瓶は、薬瓶のような無味乾燥なものだったのです。



ジュエリーのデザインで培ったセンスをいかんなく発揮したルネ・ラリックの香水瓶は、瞬く間に人々を魅了します。



その当時、香水瓶のデザインは香水の売上をも左右する重要な要素でした。



ルネ・ラリックは、香水ブランドから実に60件もの制作依頼を受けていたというから、その人気のほどがうかがえます。



ルネ・ラリックの香水瓶の一番の特色は、単なる付属品にすぎなかったストッパー(瓶の栓)を、デザインの中心にすえたことです。



ティアラ(宝冠)形のストッパーの考案などは、宝飾作家としての経験が活かされていると言ってもいいでしょう。


香水瓶の制作に着手したルネ・ラリックはその後、宝飾作家からガラス工芸家へと転身。



制作は香水瓶だけにとどまらず、花瓶・蓋物・ランプ・ブローチ・ペンダント・ネックレス・印章・灰皿・鏡にまで及びました。



こうしてモダンなガラス製品を次々と生み出したルネ・ラリックは、「アール・デコの生みの親」と呼ばれるようになったのです。



ちなみに「アール・デコ」とは、20世紀初頭に流行ったモダンな美術様式のことで、『アール・デコラティフ(装飾美術)』の略。




「アール・デコ」という言葉は、1925年にパリで開催された、アール・デコ博覧会の略称からとって付けたものです。


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一部の展示品は、撮影OKだったので、画像を載せておきます。



本展覧会で、香水にちなんだ面白い展示があったので、簡単にご紹介しますね。


それは、歴史上の人物をイメージして作られた香水を嗅ぐことができるのです!


クレオパトラ、マリー・アントワネット、ナポレオン・ボナパルト、ナポレオンの最初の妻ジョゼフィーヌ……歴史上の有名人の香りを嗅ぎたい方は、是非とも当展覧会へお越しください。


この展覧会は、11月18日まで開催されています。
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