上生菓子【春野】
40代後半  愛知県
2020/03/24 21:02
上生菓子【春野】
3月22日(日)のお昼過ぎに、豊橋公園内にある三の丸会館の立礼席で、お薄を頂いてきました。


呈茶料400円を払って席に着くと、早速お菓子が運ばれてきました。


本日のお菓子は、『春野(はるの)』という菓子銘を持つ上生菓子。


お菓子を運んできたお給仕の女性がこう言う。

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もしお時間がございましたら、このお茶席の脇にある坂道を下ってください。

川岸に辿り着いたら、一本だけ花を咲かせたソメイヨシノがございます。

よろしかったら、ご覧になってお帰りください。

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と……。


その話を聞いて、目の前にある球体状の和菓子に目線を落としてみる。


生菓子の上部は、淡い緑とピンク色に着色されている。



う~ん、してみるとこのお菓子、若葉の中に咲く桜の花を表現しているのかなぁ


なんて思い、妙に感心してしまう。


瓢箪形をした織部焼の菓子皿に乗った生菓子を、黒文字楊子で二つに切り分けて、その半分を口の中へ投入する。


さつま芋のアンで出来た生菓子は上品かつ素朴な味わいで、甘さは控えめ。


お菓子を食べ終えた頃合いを見計らって、お薄が運ばれてくる。


空色鼠(そらいろねず)の茶碗の表面と内側には、白い刷毛目が施されている。


甘いお菓子の後に頂く、この苦味のある抹茶はまた格別な味わいですねえ。


最後に、その日のお茶席の花をご紹介しておきます。


焦げ茶色の備前焼の花入れには、二種類の茶花が活けてありました。


一つはヒュウガミズキ(日向水木)、もう一つは忘れな草。


添付した画像の淡い黄色の花が【ヒュウガミズキ】、紫色の花が【忘れな草】です。


美味しいお薄と和菓子、ごちそうさまでした!


あっ!ソメイヨシノを見るのを忘れてたわ!!
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