昔の旅籠で茶道体験 1
本日は東海道赤坂宿にある「大橋屋」で茶道体験をしてきました。
豊川市にある赤坂宿は、江戸から数えて36番目の宿場で、35番目の御油宿との距離は、わずか16町(約1.7km)しかありません。
東海道の中で最も短い宿場間です。
この短い宿場間と夏の夜の短さを掛けて、松尾芭蕉はこんな句を詠んでいます。
●夏の月 御油より出でて 赤坂や
「夏の夜は、御油から赤坂へ行く間に明けてしまうほど短いものだ」と言う意味だと思います。
ちなみに松尾芭蕉のこの句ですが、当赤坂宿にある関川神社の境内に句碑が建てられています。
赤坂宿にある「大橋屋」は、江戸時代から平成27年まで旅館業を続けていましたが、所有者の諸事情により豊川市へ建物が寄付される事となりました。
その後豊川市は、改修復元工事を行い、現在ではどなたでも無料で見学できる施設として一般公開されています。
「大橋屋」という屋号ですが、これは昭和になって持ち主が変わった時に、変更されたそうです。
旧屋号は「鯉屋」といい、歌川広重の浮世絵「東海道五十三次」の赤坂宿で描かれている旅籠は、この鯉屋がモデルであると言われています。
しかも明治11年の北陸東海巡幸の際に、明治天皇がこちらの鯉屋でご休憩あそばしたと言う、由緒・歴史のある旅籠。
そんな素敵な場所で今から茶道体験をするわけですが……日記が長くなってしまうので、今回は赤坂宿と大橋屋の簡単な説明のみで終わりにしたいと思います。
大橋屋の前には、この時期に相応しく菊の鉢植えがズラリと並んでいました。
室内には、秋の植物をあしらった行灯型の和風照明も幾つか置かれています。
今日の大橋屋は外も内も、秋一色に染まっていました。