ふくろうのからみそラーメン
名古屋のエスカ地下街にある「からみそラーメン ふくろう食堂」に、先日お邪魔してきました。
「ふくろう」が提供するこの【からみそラーメン】、もともとは山形の生まれ。
山形県にある『龍上海(りゅうしゃんはい)本店』で修業した店主が、名古屋人の味覚に合うようアレンジして誕生したのが、この「ふくろう」のからみそラーメンなんです。
「からみそラーメン ふくろう」のフランチャイズ店は、愛知県内だけにとどまらず、お隣の三重や岐阜にも進出しています。
今や名古屋で、最も勢いのあるラーメン店と言っても、過言ではないでしょう。
では早速、券売機で食券を購入しましょう。
やはり、ここは看板メニューのからみそラーメン普通盛(850円)を注文。
ラーメンだけでは物足りないので、サイドメニューの焼きめしの中盛(600円)も一緒にたのむ事にしました。
カウンター席に着いて、食券を店員さんへ手渡すと、こう聞かれました。
「辛さはどうなさいますか?からみそ無しの0辛から6辛までございますが」と。
個人的には激辛は勿論のこと、激辛までいかなくとも、辛すぎるものは苦手である。
とは言うものの、からみそ無しのゼロ辛は、もはやは【からみそラーメン】とは言えないのではないか……?
なんせ、こちらは初入店で勝手が分からない。
逆に、店員さんへ質問してみる。
「あまり辛いのは食べられないので、どれぐらいの辛さなら適切ですか?」と。
すると店員さんは、このように応じてくれた。
「お客様がご注文された普通盛だと、2辛が最適だと思われますが」と。
過去にCoCo壱カレーの2辛で、地獄のような体験をした私。
一抹の不安は過ったものの、ここは人の良さそうなこの店員さんを信じて、2辛をたのむ事にしました。
待つこと10分程度で、からみそラーメンと焼きめしが、私の目の前にやって来ました。
まずは、すり鉢状の赤いラーメン丼の中を確認してみましょう。
ラーメンの具は、大きめにカットされたチャーシューが二枚・メンマ・ネギ・ナルト、そしてアオサ海苔がタップリとふりかかっています。
ラーメンのど真ん中には、デッシャーですくい取ったバニラアイスの如き形状をした、門外不出の【からみそ】が居座っています。
唐辛子をベースとした真っ赤な【からみそ】が、まるでAKBのセンターのようにヌメヌメと独特の輝きを放っています。
「ラーメンはスープが命である」と信じて疑わない私なので、とりあえずスープをレンゲですくって、口に含んでみる。
これはアオサ海苔の効果であろうか、一口すすると、磯の香りが口内にパーっと広がります。
スープは、魚介の出汁が効いたまろやかな味噌あじ。
麺は、マイルドなスープがよく絡む平打ちの中太ちぢれ麺。
では、真打ちの【からみそ】を少しずつスープに溶かしながら頂いてみましょう。
からみそを少し溶かしてみると、コクと旨味が加わり味に変化が出ます。
まろやかなスープが、少しトンがった感じになってきました。
少しずつ溶かしていると、まどろっこしいので、からみそ全てをスープに溶かしてみます。
あっ、なんかスープが赤みを帯びてきたぞ!
大丈夫かな……!?
恐る恐るスープをすすってみると、パンチのある辛さが、私の喉と舌を直撃した。
うーわっ!辛いわ、辛いっ!!
あまりの衝撃に、むせるし鼻水が出るし、もう大変なことに。
いや、これ2辛じゃなくて1辛にしとけば良かったわ!
と思っても後の祭りなんですが……。
警戒しながら食べ進んでいくうちに、いつしかこの辛さにも慣れてきて美味しく感じるようになってしまった私。
あっ! 忘れてました、焼きめしを。
焼きめしの方は、パラパラに仕上がっていましたが、少し塩気が足らないような気がします。
多分、からみそラーメンと共に食べると釣り合いの取れた味わいとなるので、あえて塩の量を控えているのではないかと思われます。
食べ終えてお会計を済ますと、1450円也。
しかし、ラーメンと焼きめしで千円を超すとは、ラーメンも高級料理の部類へ徐々に入りつつありますねぇ……。
お手頃な値段で、気軽に食べられるものが、ラーメンだったんですが……。
まぁ、それだけ現代のラーメンは進化し続け、より手の込んだ料理になっているのでしょうが……ちょっぴり寂しい気がします。
ともかく、美味しいラーメンと焼きめし、ご馳走さまでした。