「さわやか」のげんこつハンバーグ
40代後半  愛知県
2021/05/07 23:23
「さわやか」のげんこつハンバーグ
静岡県民で、「炭焼きレストラン さわやか」を知らない人は、まずいないであろう。


「知らなければ、そいつは潜りだ」といっても過言ではないほどの超人気有名店である。


当店の名物は、何と言っても牛肉100%で出来上がった「げんこつハンバーグ」であろう。


この日記は、「日本一爽やかな中年」を目指している私が、「さわやか」のげんこつハンバーグを食べた、という話である。


静岡在住の知人から、『「さわやか」はいつも混んでるよ』と聞いていたので、混んでいそうなお昼時と夕飯時はあえて外そうと考えていた。


そこで私は、夜ご飯にはまだ少し早いであろうと思われる時間帯を狙い、浜松駅近くの遠鉄百貨店8Fへと向かった。


しかし、私の考えは甘かったようだ。


平日の17時少し前に入店したのであるが、すでに店内の待合椅子には4組の先客たちが、腰を下ろしていた。


先客たちの中には、ピンク色のキャリーバッグを提げた若い女性の姿もある。


思うに、音に聞く「さわやか」のハンバーグを求めて、静岡県外からわざわざやって来た娘に違いない。



緊急事態宣言の影響で、東京都内の飲食店では、酒類の提供が難しくなっているようだ。


そこで、どうしても外飲みしたい人たちは隣県の川崎市まで遠征して、お酒を飲むという。


こう言うのを「越境飲み」というらしい。


してみると、ピンクのキャリーバッグを提げた彼女や、お隣の愛知県からやって来た私なんぞは、「越境食い」という事になるのであろう。


静岡県民なのか、はたまた近県から足を運んできた「さわやか難民」なのか、そいつは定かではないが、私が待っている間にも、続々と人がやって来る。


20分ほど経った頃、ようやくテーブルへ着くことが出来た。


メニューを渡されたが、ここはやはり迷うことなく当店名物の「げんこつハンバーグ 250g」を注文することにした。


「ハンバーグのソースは二種類ございます。デミグラスソースとオニオンソースですが、どちらになさいますか?」


と接客係の女性に聞かれたが、逆に私はこう聞き返してみる。


「オススメはどちらですか?」と。


接客係の女性は、しばしの迷いもなくこう返答した。


「私だったら、オニオンソースをおすすめします。もし、どちらか迷ってしまうようであれば、どちらのソースもお試し出来るハーフ&ハーフもございますが」

と……。


「そんな欲張りなソースがあるなら、それにしよう!」と、私はハーフ&ハーフをたのんだ。


「さわやか」には、げんこつハンバーグの他に、げんこつより少し小さい「おにぎりハンバーグ 200g」というものもあるらしい。


「げんこつハンバーグ」は父親の愛情を、「おにぎりハンバーグ」は母親の愛情を表したネーミングのようだ。


それではハンバーグが来るまで、テーブルの上を確認してみよう!


テーブルの隅には、黒胡椒と岩塩の手動式ミル、そしてハバネロソース(中辛) が常備されている。


そんな余計な事をしているうちに、ジュウジュウと小気味の良い音を立てる鉄板が、私のテーブルへと運ばれてきた。


さわやかでは、接客係が運んできたハンバーグの仕上げをしてくれるのだ。


肉切り包丁のような巨大なナイフとホークの親方のようなイカついホークを使い、ハンバーグを二つに切り分け、切断面を鉄板に押し付ける。


ジュジュジューと鳴くハンバーグに目掛けて、接客係が見事な手さばきで二種類のソースを同時に注ぐ。


表面こそ焼けてはいるが、中はレアの状態で真っ赤である。


レアが苦手な人は、余熱を充分に持った鉄板で、自分好みの焼き加減にすることをおすすめする。


では、実食!


牛の姿を象った鉄板の上には、ハンバーグの他に付け合わせの野菜として、ブロッコリー・ジャガイモ・カボチャ・人参が乗っている。


肝心のハンバーグだが、混ぜ物無しの牛肉100%ハンバーグだけあり、良い意味で噛みごたえがあり、肉の旨さを十二分に感じられる逸品である。


これだけ肉の旨さを感じられるハンバーグなら、ソースなぞを掛けずに、黒胡椒や岩塩で味わってみるのもアリだろう。


ソースは、接客係の女性がおすすめしてくれたように、デミグラスよりオニオンの方が、美味しかったように思う。


何度でも食べたくなる美味しいハンバーグ、ご馳走さまでした!
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