【花びら餅】初詣 de お抹茶
昨日の1月3日、八事にある興正寺へ初詣に行って来ました。
この日はお参りを兼ねて、寺内にあるお茶室「竹翠亭」でお抹茶をいただく事に。
お茶室での呈茶は、コロナの感染拡大防止のため、【30分間隔で5名づつ】と言う人数制限があります。
私は、午前10時~10時半の席を予約していたのですが……。
新年早々、寝坊しました(汗)
とりあえずお寺へ、遅参する旨を電話で伝えると……
「分かりました。遅れても構いませんので、そのままお越し下さい」
と、寺務所の方の神対応でホッと胸を撫で下ろす私。
今、神対応と書きましたが、先方は神社ではないので、正しくは【ほとけ対応】とでも言うのでしょうか……?
この言葉に安堵した私は、慌てずにゆっくりとお寺へ向かう事にしました……いやいや、なるべく急いで向かう事にしました。
興正寺に到着したのが、10時15分。
こうなったら、もう参拝は後回しです!
お茶室に入り、名前を告げると、係りの女性から……
「そろそろ次の回の方たちが、お見えになるので、先にお茶を召し上がって下さい。内部のご見学は、お茶の後にごゆっくりと」
と言われたので、室内に設けられた立礼席へ腰をおろしました。
荒い息を整える間もなく、漆塗りのお盆に乗ったお薄とお菓子が運ばれてきます。
お菓子は、島根県松江市にある三英堂さんからお取り寄せした、「花びら餅」。
甘い蒸し牛蒡(ごぼう)と薄紅色の味噌餡を、白求肥(しろぎゅうひ)で包んだ正月を代表するお茶菓子です。
この「花びら餅」は、とても由緒のあるお菓子で……。
新年のお祝いに、宮中へ参内したお公家さんたちが、天皇から下賜された 『菱葩(ひしはなびら)』と呼ばれるお餅が、このお菓子の原形と言われています。
また「菱葩」は、「包み雑煮」とも呼ばれていたので、このお菓子に根菜の牛蒡や、味噌のアンコが使われているのもうなずけます。
確か、京都のお雑煮は白味噌仕立てでしたね。
では早速、「花びら餅」を頂いてみましょう!
「餅菓子に甘い牛蒡って……ミスマッチじゃないの?」と思われるかもしれませんが………。
いやコレが意外と合うんです、上品な甘さの味噌餡と、コリコリとした牛蒡の食感が。
さて次は、甘くなった口の中を、苦みのあるお抹茶で、程よく整えましょう。
お茶碗は薄桃色の萩焼で、茶碗の正面にはお目出度く、【立ち鶴】の絵が施されています。
茶碗の中を上から覗いてみると、良き加減に泡立ったお抹茶の上に、金箔が散らしてあります。
チョットだけ、贅沢な気分を味わうことが出来ました。
美味しいお菓子とお薄、ご馳走さまでした。
お茶室の見学を終えた私は、お参りの後、今年一年の運勢を占うべくおみくじを引くことに。
私の前におみくじを引いた若い娘は……
「やったぁ~!大吉!嬉しいっ~!!」
とはしゃいでいます。
「私のおみくじも、どうか大吉でありますように」と念じながら、おみくじを開いてみました。
結果は、「小吉」でした……ちょっと微妙です。
コレは、遅刻した私への軽い仏罰でしょうか?
まあ、「凶」とか「大凶」を引かなかったんだから、運がいいとも言えますが……やっぱり微妙です。
そもそも、お目出度いこの時期に、お寺さんの方も、凶とか大凶なんて縁起でもないおみくじを、混ぜ混ぜしないとは思うんですが……。
とにかくこの一年、皆様のご多幸を御祈り致します!