あっ!?財布忘れた……
40代後半  愛知県
2014/07/06 17:41
あっ!?財布忘れた……
昨日、T市で買い物をしようと電車に乗り、目的地へと向かった。

最寄りの駅であるK駅から、T市のあるT駅までは、10分弱で到着する。

さて、T駅のプラットフォームに降り立った私は、財布を取り出そうとして、Gパンの尻ポケットへ手を入れた。

「……?」

財布は、いつもズボンの尻ポケットに入れるのが、私の習慣になっているのだが、今日は、そこにあるはずの財布が無いのだ!

「しまった!家に忘れてきたかっ!!」

出発したK駅は、無人駅の上、券売機も設置されてはいない。

そのため運賃は、降りた駅の改札口で精算する事となる。

もしK駅に券売機さえあれば、その場で財布を忘れた事に気付いたであろう。

いやはや、鉄道会社の合理的経営は、“忘れ物の名人”である私にとって、はなはだ不都合なのである。

「さて、このピンチをどう切り抜けるか?」

まず、家へ帰り財布を持って来ない事には、買い物はおろか運賃の支払いでさえ不可能だ!

とりあえず、T駅の改札口へ行き、係員に事情を話してみた。

「財布を忘れた……じゃ、どこかでお金をおろせませんか?」

「いやっ!キャッシュカードも、財布の中に入れてあるので、引き出しは出来ません」

下唇を前歯で噛み、渋面をつくる係員は、軽く舌打ちをしたのち、「じゃ、家に帰って、お金持って来て下さい」と言い、改札を通過させてくれた。

【おいおい、家に帰るのはいいが、T駅から家まで歩いたら、1時間ちょっと掛かるぞっ!】

「いやぁ…あの…もちろん、家に帰って財布持って来ますけど、ここから家まで、1時間以上掛かりますよ!」

こう私が告げると、一瞬係員の表情が、ニヤリと歪み、その眼差しは、徐々にサディスティックな色合いを帯び始めてきた。

「いやっ!大丈夫ですよ、何時になっても構いませんから……」

「でも、歩いたら、1時間以上掛かりますからね……何とかなりませんか……」

つまり私は、こう提案したかったのだ!

「もし、帰りの切符を用意してもらえたら、往復分の運賃を払いに、必ずここへ戻って来る!」と……。

故意で無いにしろ、片道分は、無賃乗車をした我が身である。

こんな図々しい提案など口に出来るワケがない!

あきらめた私は、歩いて家まで帰る事にした。

ギラギラと照りつける夏の日差しを、厚い雨雲が遮ってくれている事だけが、救いであった……。
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コメント

40代後半  愛知県

2014/07/06 19:47

2.  >>1 クウガさん
クウガさん、こんばんは!

コメントありがとうございます!

はいっ!もちろん、家まで財布を取りに行って、無賃乗車した分を支払いに行きましたよ。

40代前半  愛知県

2014/07/06 19:44

1. 

片道分は、払ったの?

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