生ロカイユをゲットせよ!
名駅近くに『KITTE』という新名所が出来た。
JDが「そこへ行きたい」と言うので、私はお供となってついてゆく。
いつの間にか主従は逆転し、JDが桃太郎で、私はお供に成り下がった。
ただ、飲食店で支払いをする時だけ、私は桃太郎になれる。
お金を払う時だけ強くなれるので、正確に言うと、桃太郎ではなく金太郎だ。
この場合の金太郎は、【キンタロウ】とは読まずに、【カネタロウ】と読むのが正しい。
くれぐれも、『じゃあ、私だけの金太郎になってください!』って、コメントだけは書き込まないように!
『JPタワー』という超高層ビルが、 名古屋中央郵便局の跡地に建った。
その『JPタワー』の地下1階~地上3階までの商業フロアを、『KITTE 名古屋』と呼ぶ。
名古屋中央郵便局も、この 『KITTE 名古屋』の1階にある。
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【 KITTE 】の 名前の由来は、郵便局つながりで、切手、切手…… KITTE かぁ。何のひねりもないなぁ……。
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いやいや、よく考えてみると KITTE という名前は、耳で聴いても、このローマ字表記を目にしても、ちょっとインパクトのある名前だ。
案外、いい名前なのかもしれない。
さて、この『KITTE 名古屋』には多くの飲食店が入っているので、PJタワー内の【グルメエリア】といっても過言ではないだろう。
このKITTEの1階に、『ラ・メゾン・ジュヴォー』というパティスリーがある。
ここの【生ロカイユ】が、JDのお目当てだ!
ロカイユとは、メレンゲの焼き菓子のことで、フランス語で【岩】を意味する。
18世紀のヨーロッパ各国で流行した美術様式「ロココ」の名は、このロカイユからきている。
これ以上詳しいことを書くと、西洋美術史の講義になってしまうので、コレで止めておく。
生ロカイユは、外はサクサク・中はトロッとした食感になるように仕上げる。
乱暴に言ってしまえば、半生のメレンゲ焼き菓子と言うことになる。
しかし、火加減や焼き加減は、相当難しいのではなかろか。
この生ロカイユは、一日に三回だけ、焼き立てが買えるのだ。
一つ300円で、お一人様4個まで購入できる。
本日の生ロカイユは、バニラ味とカフェ味の二種類だ。
私とJDは、18時に焼き上がる生ロカイユをゲットすべく、1時間以上前から店先に並ぶ。
生ロカイユ待ちの先頭は、初老の夫婦一組だけだったので、幸いにも私たちは二番手として、順番を待つことになった。
生ロカイユの独特な食感を求め、次々と人がやって来ては、私たちの後に並んでゆく。
焼き上がり10分前には、ざっと50人ぐらいの行列となっていた。
さあ、18時になったので、販売開始だ!
私は、バニラとカフェを二つずつ買う。
やはり、焼き立てを直ぐに食べたいので、イートインスペースに向かった。
購入した生ロカイユは、店内のイートインスペースで食べることも可能だ。
外は、サクサクというよりボリボリに近い、かなり歯ごたえのある食感だ。
中には、香ばしいヘーゼルナッツが入っており、「トロッ」と「ニチャ」の中間のような食感であった。
確かに初体験の食感で、味も悪くはないのだが、食いでがある上に少々しつこい甘さなので、私もJDも一つだけ食べてギブアップをしてしまう。
二人とも残った一つは、お土産としてお持ち帰りすることにした。
まだこの後に、KITTEの2階で晩ごはんを食べなければならない!
晩飯が胃におさまるスペースだけは空けておかないと……。